(レポート)【JR貨物×CRE共催】環境型総合セミナー in 福岡 ~倉庫保管・輸送の仕組みをもう一度見直しませんか?~

2017年6月、日本貨物鉄道株式会社(JR貨物)と株式会社シーアールイーは、合同で「環境型総合セミナー」を開催しました。いま求められている「環境配慮型の物流」とは。そして「モーダルシフト」は、物流の未来をどう変えていくのでしょうか。セミナーの様子をお届けします。

開会挨拶 ~鉄道貨物輸送のメリット~

日本貨物鉄道株式会社 九州支社 次長 木林徳彦 氏

物流業界においては、従来からの課題であるCO2削減等の環境問題への取り組みに加えて、最近ではトラックドライバー等の人手不足という新たな課題も出てきています。その解決策として、トラックの自動運転・隊列走行、船舶の大型化、倉庫作業の無人化等の取り組みが進められているところです。

当社は、貨物列車を用いた貨物駅間の貨物輸送を行っていますが、当然これだけでは輸送サービスとしては完結しません。そこで、私たちは利用運送事業者と連携して、貨物駅からお客様のところまでトラックを用いた集荷・配達を行うことで輸送サービスを完結させる「複合一貫輸送」サービスを行っています。

株式会社シーアールイー様は全国で物流不動産事業を展開されていますが、このたび、弊社の鳥栖貨物ターミナル駅の近くに新しく物流施設を着工されました。このことを機に、鉄道貨物輸送に物流倉庫という機能を組み合わせることで、お客様に新しいサービスのご提案ができるのではないかと期待しています。

本日のセミナーを通じて、皆様に鉄道貨物輸送のメリットを理解していただき、今後、鉄道貨物輸送を皆様の輸送モードの1つとして加えていただくことを願っています。

開会挨拶~物流ネットワークの再編~

株式会社シーアールイー 副社長 近藤正昭

当社は、物流不動産に特化した不動産事業者で、物流不動産の活用に必要なすべてのサービスを提供しています。これらのサービスによって、貨物輸送をトラック輸送から鉄道輸送へ転換する「モーダルシフト」に貢献できるのではないかと考えています。

物流事業者様が鉄道を利用した物流ネットワークの再編をお考えの際には、私たちのサービスをご利用いただければと思っています。ネットワーク再編の効果を最大限に発揮するためには、荷主企業様の在庫を移動した後のスペースが空いた物流施設や倉庫をどのように活用・展開するかを考えなければなりません。私たちは、在庫を移動した後の倉庫へのテナントの誘致や、施設・倉庫の管理、管理に付随する家賃収入の収受等のPM(不動産管理)業務も行っています。このような私たちの不動産サービスをフル活用すれば、今、物流事業に求められているネットワーク再編がより効果的に実現できます。

先ほどの木林様の話にもありましたが、物流業界には、交通安全、ドライバー不足、また地球温暖化等の環境問題にどう取り組んでいくかという課題があります。私たちは、物流という公益性の高い事業の一端を担っている者として、JR貨物様と皆様の協業を支援させていただくと同時に、また、環境問題の解決にも何かしらの形で貢献できればと考えています。

ロジスティクスを取り巻く環境

日本貨物鉄道株式会社 九州支社 次長 木林徳彦 氏

ロジスティクスを取り巻く環境には、大きく分けて、「地球環境」「労働環境」「社会環境」の3つがあります。近年、これらの環境が大きく変化しているなか、新たな対策が求められています。

3つの環境において、それぞれ具体的にどのような対応策が必要かというと、地球温暖化や大気汚染等が問題になっている「地球環境」に対しては、工場の省エネ化、物流拠点のグリーン化(LED・太陽光)、モーダルシフト、共同配送、車両のグリーン化、IT化による受発注精度工場・販売ロス削減等の対策が求められています。

労働力不足が問題になっている「労働環境」に対しては、ドライバー不足に対応するための共同配送・モーダルシフト・車両の大型化・在庫拠点の分散化、倉庫作業員不足に対応するための通勤しやすい倉庫の立地・倉庫の自動化・補助装置の開発等が必要になってきます。

コンプライアンスリスクの上昇が問題となっている「社会環境」に対しては、働き方改革や、交通事故リスクを低減するための自動車の安全性能の向上、交通渋滞を解消するための道路整備、ETCの普及等といった取り組みが求められています。

このようなロジスティクスを取り巻く環境の変化に対応するためのキーワードが、貨物輸送の方式をトラックから鉄道・海運などへ転換する「モーダルシフト」です。

当社が取り組んでいるモーダルシフトによる環境配慮型物流の例としては、1つの会社に列車を貸して「貸切専用列車」を作り輸送をする事例、また、複数の会社に列車を貸して、「貸切専用列車」を共同で利用していただく事例等があります。

今後も、環境問題、長距離ドライバー不足等を背景にトラック輸送から鉄道輸送へのモーダルシフトは進んでいくと考えております。

鉄道コンテナ輸送のご紹介/鳥栖地区・福岡地区 貨物駅のご紹介

日本貨物鉄道株式会社 九州支社 九州北部支店 池田光穂 氏

・鉄道コンテナ輸送のご紹介
JR貨物(日本貨物鉄道株式会社)は、国鉄改革で誕生した全国ネットワークで鉄道貨物輸送を行っている唯一の事業体です。
当社がコンテナで運んでいる貨物で全国的に一番取扱量が多いのは食料・工業品で、全体の17%を占めています。2番目に多いのが紙・パルプで14%、次に多いのが宅配便等の積み合わせ貨物で12%です。
平成28年度も鉄道コンテナ輸送量は、前年同月を上回る基調が継続しています。
トラックと鉄道の陸上貨物輸送の距離帯別シェアをみると、200㎞以下の短距離帯はトラック輸送のシェアが圧倒的に高く、距離が伸びていくに従って鉄道輸送のシェアが高くなっています。今後も、鉄道の機関特性を十分発揮できる中距離帯のシェア拡大を目指していきたいと考えています。

当社が行っている「鉄道コンテナ輸送」は、専用のコンテナを使用し、トラックによる集荷・配達と貨物列車による高速幹線輸送を組み合わせた「複合一貫輸送」、ドア・ツー・ドア輸送ですが、そのメリットは主に5点あります。
1点目は、一度に大量輸送ができるため、長距離ほど輸送コストの低減が可能な点です。
2点目は、定時運行率が90%台という高い定時性ゆえに、計画的な出荷に最適な点です。
3点目は、鉄道コンテナを利用する場合、片道輸送の利用が可能なため、トラック輸送のように帰り荷の心配が不要な点です。
4点目は、発着の貨物駅で一時留置サービスを活用することによって、お客様の納入計画に合わせた配達が可能な点です。
5点目は、環境や労働問題に配慮した鉄道コンテナ輸送を利用することで、持続可能な社会の実現に向けたCSR活動への貢献が可能になる点です。

JR貨物は、モーダルシフト進展のためのインフラの増強として、平成5年からの東海道線の輸送力増強事業から始まり、山陽線の輸送力増強事業等、様々な改革を重ねながら輸送力の増大を図ってきて、現在、東京-福岡間は26編成の列車での輸送が可能になっています。東京-福岡間の「西の大動脈」では1日に109本、東京-札幌間の「北の大動脈」では1日に64本の貨物列車を運行しています。

・鳥栖地区・福岡地区 貨物駅のご紹介
現在、九州内には12の貨物駅がありますが、そのうち、代表的な駅が、鳥栖貨物ターミナル駅と福岡貨物ターミナル駅です。

鳥栖貨物ターミナル駅は、開業が2006年で、比較的新しい貨物駅です。面積は7万1,000㎡。列車が駅に到着してすぐにコンテナの積み下ろし作業ができるE&S方式(着発線荷役方式)の駅である点が特色です。

福岡貨物ターミナル駅は、1975年の開業で、面積は約25万㎡、ヤフオクドーム約3個分です。九州で貨物量の取扱量が一番多く、また宅配便の積み合い貨物の割合が非常に高い点が特色です。博多港からも近く、福岡空港から約5キロの距離に位置していて、航空、海運、双方から一番便利な位置関係にある貨物ターミナル駅です。

現地見学の様子

左上:12ftコンテナ 右上:31ftコンテナ(10トントラックと同じ積載量)
左下:31ftコンテナを運ぶトップリフター

CREサービス紹介

株式会社シーアールイー 不動産営業本部リーシング第二事業部部長 松田新也

・会社概要
「CRE」という社名は、当社の事業領域である「Corporate Real Estate」の頭文字からとりました。また、当社の経営理念・経営ビジョンである「Create(創造)」「Relate(連携)」「Expand(発展)」も同時に表現しています。
本社は東京都港区虎ノ門にあり、九州では博多駅前に福岡営業所を構えています。そのほかに、神奈川営業所、大阪営業所があり、海外ではシンガポールとタイに現地法人を設立して活動しています。

・事業紹介
当社は物流不動産に特化した不動産事業者で、事業用不動産を提供・利用するために必要なサービスをワンストップで提供しています。他社の仲介会社様やディベロッパー様との違いは、物流不動産に特化した賃貸・賃借・売却・購入・開発・仲介、すべてのサービスを提供することできる点にあります。
コア事業としては4事業あります。1つ目は、当社が倉庫オーナーとなるマスターリース事業、2つ目は、倉庫オーナー様より物流施設の管理を受託しているプロパティマネジメント事業、3つ目は、土地を取得後、物流施設を建築する物流投資事業、4つ目は、これらの3事業すべてに関わるリーシング事業です。リーシング事業は、自社・他社の物流施設を問わず、日本全国で仲介営業の活動をしています。

・管理状況
2017年1月末時点での当社管理実績としては、マスターリースとプロパティマネジメントで合計約125万坪、1,490棟の施設を管理しています。うち、近畿、東海、九州エリアでは、合計約11万坪、110棟の施設を管理・運営しています。西日本エリアにおける管理・運営実績は全国管理実績の約8%ですので、今後も当社の物流不動産サービスを提供できる機会は西日本エリアにおいて多分にあると考えています。

・開発プロジェクトについて(「ロジスクエア鳥栖」)
当社は、2013年から埼玉県を中心に、これまで関東で12件、全国で14件の大型物流施設の開発を行っています。
現在進行中のプロジェクトの1つがロジスクエア鳥栖です。2018年2月末の竣工を目指して建設を進めているところです。
鳥栖エリアは、九州自動車道、長崎自動車道、大分自動車道の結節点にあることから、九州全域をカバーする広域物流拠点の適地となっていて、ロジスクエア鳥栖は、長崎自動車道の鳥栖インターチェンジから約2.4㎞の国道3号沿いに立地しています。ロジスクエア鳥栖のアピールポイントは、JR貨物の鳥栖貨物ターミナル駅が本開発地より約1.5㎞と至近にあるため、鉄道貨物輸送によるモーダルシフトへの取り組みに対して立地的なメリットが確保されているという点です。

・その他のサービス(「シーアールイーフォーラム」・「マーケットレポート」・「ロジスクエア」)
「シーアールイーフォーラム」は、2013年から東京・大阪で合計35回にわたって開催してきましたが、様々な会社のロジスティクス担当者様にロジスティクスの課題と改革について講演していただきました。シーアールイーは物流のハード面(不動産、施設等)に焦点を当てたサービスを提供する会社ですが、物流のソフト面(倉庫業、システム等)で借主様が抱える問題についても共有できる機会を作りたいという思いからこのフォーラムを開催しています。

また、私たちは、3月・6月・9月・12月時点での情報をもとにした物流倉庫のマーケットレポートを公開しています。このレポートでは、定量情報に加え、約1,000棟の倉庫を97%を超える入居率で運営している弊社の知見をもとに、マーケットに対するインサイト(消費者洞察)を紹介しています。

また、弊社貸主施設を中心に弊社で取り扱っている物件の最新情報を掲載した季刊誌「ロジスクエア」の発行、1都3県を中心とした約1,800件の倉庫情報を掲載している倉庫検索専門ウェブサイト「ロジスクエア」の運営もしています。

今後も、これらのサービスを通じて、皆様と協力しながら、日本の物流の発展、ひいては社会の発展に貢献できればと考えております。

募集要項

日時 2017年6月9日(金) 13:30 ~ 16:30
会場 福岡県福岡市東区箱崎ふ頭2丁目3−2 福岡貨物ターミナル駅 google map
参加費 無料

本件に関するお問合せ

お問合せ先:
株式会社シーアールイー マーケティング部
メール:
leasing_mail@cre-jpn.com
電話:
03-5572-6604

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