●連載●資産活用~広大地評価廃止により評価額があがる?~

当社で倉庫オーナー向けに発行している冊子「創」からコンテンツ掲載しています

はじめに

一定の要件のもと著しく広大な土地について適用されていた「広大地評価」(評基通 24-4)が平成 29年 12月 31日をもって廃止され、平成 30年 1月 1日以降の相続から、新たに「地積規模の大きな宅地の評価」(改正評基通 20-2)が制定されました。

「広大地評価」については、土地の評価をするうえで通常の評価に比べ評価額を大きく引き下げることができるため、評価額と売買時価と乖離することが多く、また、以前から納税者側と税務当局との間で適用の可否についても意見が対立することも多かったことから今回の廃止に繋がったとみる向きが多いようです。

今回廃止される「広大地評価」と新たに制定された「地積規模の大きな宅地の評価」ではどのような土地に適用ができ、どのように評価額を計算するのか?その違いを確認していきたいと思います。

「広大地評価」との比較

【平成29 年12 月31 日まで】

「広大地評価」の適用要件
①その地域における標準的な宅地の地積に比して著しく地積が広大な土地
②開発行為を行うとした場合に公共公益的施設用地の負担が必要と認められる
③大規模工場用地に該当するものではないこと及び中高層の集合住宅等の敷地用地に適していない

上記要件をすべて満たし広大地と認められた土地は、次の算式により計算していました。

≪算式≫
正面路線価×( 0.6-0.05 × 地積 ÷ 1,000㎡ )※ ×地積
※カッコ内の下限は0.35

すなわち土地の地積に応じて、正面路線価評価額の最小 42.5%から最大 65%まで、評価額を割引くことができていました。これにより、評価額が数千万円規模で引き下がることはよくありました。

【平成30 年1 月1 日以降】

※都市計画法第34条第10号又は第11号の規定に基づき宅地分譲に係る開発行為を行うことができる区域を除く

「地積規模の大きな宅地の評価」では次の 3つの要件をすべて満たす土地について適用されます。
(適用対象の判定のためのフローチャート参照)

■要件1
①地積が 500㎡以上(三大都市圏以外は 1,000㎡以上)

■要件2
①市街化調整区域に所在しないこと(開発宅地分譲ができる区域を除く)
②都市計画法に規定する工業専用地域に所在しないこと
③容積率が 400%(東京都特別区は 300%)以上の地域に所在しないこと

■要件3
①普通商業・併用住宅地区および普通住宅地区として定められた地域に所在すること

上記要件をすべて満たした土地は、次の算式により計算します。
≪算式≫
路線価×奥行価格・不整形地補正等 × 規模格差補正率※ × 地積
※規模格差補正率(抜粋)参照

規模格差補正率(抜粋)

規模格差補正率=( A × B + C )÷ A × 0.8
* A =評価対象となる宅地の地積
①三大都市圏に所在する宅地

「地積規模の大きな宅地の評価」でどう変わる?

今まで「広大地評価」が適用可能であった土地については、多くの土地で評価額が上がることが想定されます。(ただし、土地の形によります。)たとえば、1,000㎡の画地補正の無い整形地で比較した場合には、「広大地評価」では、45% 評価額を割引きますが、「地積規模の大きな宅地の評価」では、22%しか評価額を割引けません。

また、「広大地評価」の適用にあたって、いままで適用の適否について判断に迷っていた土地についても、「地積規模の大きな宅地の評価」では、明確な判断基準が決まりました。そのため、これまで「広大地評価」の要件を満たさなかった土地であっても、「地積規模の大きな宅地の評価」が適用できる土地も出てきました。(倉庫の敷地、マンション敷地、道路付きの良い土地など)

おわりに

今回の「広大地評価」の廃止と「地積規模の大きな宅地の評価」の新設により、ご所有の土地の評価額が大きく変動することが考えられます。

これを機にあらためて、相続税評価額及び相続税の試算を行い、不動産の維持処分、有効活用等の再検討をおすすめします。

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執筆者

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税理士 早川淳一
(早川淳一税理士事務所代表)

東京都調布市小島町1−11−6 エンケ502
(京王線「調布駅」徒歩4分)
電話:042-426-4568
http://www.hayakawa-zeirishi.com/

この連載記事は、当社で発行しているオーナークラブ通信「創」から掲載しています。

文章の内容は発行当時のものです
発行日:2018年1月

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