株式会社オフィスエフエイ・コム

(レポート)物流現場におけるロボット導入のカギとは?

会社概要

株式会社オフィスエフエイ・コム
代表取締役社長
飯野 英城(いいの ひでき)氏

株式会社オフィスエフエイ・コムは、1997年に創業しました。社員数は現在、170名(グループ全体で270名)です。
本社は栃木県小山市にあり、自動化設備・ロボット設備から製造管理システムまで、工場内で必要な一貫した総合的ソリューションを提供しています。

インダストリー4.0を具現化するスマートファクトリー

製造業のデジタル化・コンピューター化による第4次産業革命(インダストリー4.0)を具現化した先進的な工場を「スマートファクトリー」と呼んでいますが、スマートファクトリーにはロボットとIoTが不可欠になります。

ロボット導入の基本

・ロボットの得意なこと
スマートファクトリーに必須のロボットが得意なことは5点あります。繰り返し単調な作業、精密な作業、24時間作業、悪環境(寒い・暑い・冷たい・熱い等)での作業、重労働作業です。

・ロボットの3大課題
上記の特徴を持つロボットを工場等に導入するにあたり、課題は3点あります。1つ目は、コストが人件費より高い点です。2つ目は、タクトタイム(製品1個の生産にかかる時間)が作業者より遅い点です。3つ目は、広いスペースが必要となる点です。ロボットを導入するには、まずこれらの3点を解決しなければなりません。

コストについては、ロボットを1台導入するのに大体2,000万円~3,000万円かかります。ロボット本体はもっと安いのですが、エンジニアリング費や据えつけ費等、諸々の経費を加えるとそのぐらいの金額になってしまいます。

ですので、ロボット導入を考える際には、単純に生産数増加や作業人員の削減といった定量的評価だけでみるのではなく、品質の安定や過酷労働の代替、リスクの回避といった定性的評価や、顧客や従業員の満足度向上といった副次的効果も勘案し、全体最適の観点で考える必要があります。

物流のロボット化・IoT化

実は、物流現場のロボット化・IT化は20年以上前からかなり進んできています。入荷→入庫→在庫→出庫・加工/梱包→出荷という物流の工程は、自動化されている部分がかなりあります。

自動倉庫、AGV(自動搬送台車)、ハンディターミナル、コンベアシステム、デパレタイズシステム、自動製函機、自動封緘機、オートラベラー、ソーター(仕分けシステム)等による自動化は既になされています。

また、自動入荷検品、リアルタイムのロケーション管理、お届けメール発信等のIT化も進んできています。

物流の人手不足の原因

では、なぜ、物流現場はこれだけ自動化、ロボット化、IT化が進んでいるのに人手不足になってしまっているのでしょうか? 主な原因は2つあります。コンビニの増加とEコマースの拡大です。

・コンビニの増加(共同配送・小口配送・多頻度配送)
コンビニが誕生する以前の物流は、ロット配送で、1つの在庫センターから仕分けセンターに行き、小売店へ運ぶ形が多かったので、仕分けセンターでの倉庫内物流はソーターを使った仕分けができました。しかし、コンビニ配送は、複数の在庫センターからの共同配送・多店舗配送・小口配送を行わなければならず、自動化が難しくなり、人手によるピッキング仕分けが必須となりました。

・Eコマースの拡大(小口配送・多数業者配送)
Eコマースは2005年から11年間で約4.4倍に増えてきています。Eコマースの拡大により、在庫センターでは、卸への一括配送から小口配送へと作業が変化してきました。また、荷物の種類が増えたため、人手によるトラックの積み下ろし、人手によるトラックの積み込み作業が増加しています。

コンビニ増加、Eコマースの拡大等による多品種・物流変動に対応するため、人手作業が増えてしまっているのが現在の物流の状況です。

物流のロボット化の課題

では、コンビニ増加・Eコマース拡大によって増えた人手作業をロボット化できないのでしょうか?
最初にロボットの3大課題(コスト・タクト・スペース)を述べましたが、物流をロボット化するにあたっても、それらの課題を解決しなければなりません。

・コスト
作業者1人の時給で換算すると、8時間労働で7年間分の人件費がロボット1台に相当します。ロボットにかかるコストは人件費に比べて高すぎるかもしれませんが、ロボットは24時間作業が可能なので、生産時間を8時間より増やすことができればコストの問題は解決できると考えます。

・タクト
現在、ロボットの搬送サイクルは約4秒で、人の作業は約2秒なので、人が行ったほうが速いのですが、複数工程をまとめて、人しかできない作業とロボットができる単純作業に分けて作業すれば、全体としての作業時間を縮めることができます。

・スペース
人であれば600ミリあれば作業ができるのに対して、ロボットを導入すると安全柵が必要になるので1,500ミリなければいけないという課題があります。これに対しては、移動式ロボットや、安全柵不要の人協働型ロボット等を使うことで、スペースが削減できます。

3大課題にぶつかってロボット化を断念してしまうと、永久に人手作業を減らすことはできません。難しい課題はありますが、解決方法はあるので、物流のロボット化を積極的に進めていただきたいと思います。

今後の物流のIoT化

今はいろいろな位置データが取れるので、それと時間を紐づけ、商品、作業者、フォーク、什器等を含めて、すべての位置データを時間で管理していくことができるようになります。

また、倉庫の温度や湿度、作業者のバイタル等のリアルタイムの状態データを取り、それらを管理していくことができるようになります。

今までの物流のロボット化・IT化と何が変わっていくか

・ロボット化の進展
従来のロボットに必要だった、人間が動作を教える作業(ティーチング)不要のティーチレスコントーラや3次元カメラの出現により、自動ピッキング作業は今後さらに進んでいきます。また、AGVの発展により、ガイドレスで作業ができたり、棚搬送もできるようになってきています。

・IoT化の進展
位置データの精度向上により、位置データと人間の動作分析等ができるようになってきています。また、画像処理技術の発展してきているので、人間の目ではなくAI技術を使って検品することで、検品精度が向上してきています。

ロボットSIerについて

工場や倉庫にロボットを導入して実際に動かすには、ロボットメーカーからロボットを買うだけではだめです。ロボットメーカーとエンドユーザーの間に入って、企画/構想、設計、製作、立ち上げを担う存在が必要です。その作業を行う事業者をロボットSIerといいます。

今年、FA・システムインテグレータ協会が発足され、弊社を初めとする約170社がロボットSIerとして登録されています。ロボット導入を検討する際には、ロボットSIerに相談していただきたいと思います。

将来的に、日本はさらに労働人口の減少が続き、物流における3K作業の従事者の減少も避けられません。物流の現場にはまだまだ自動化できる部分がたくさんありますので、今後もロボット化・IoT化に積極的に取り組んでいっていただければ、人手不足の問題も解消できると考えます。

講師紹介

株式会社オフィスエフエイ・コム
代表取締役社長
飯野 英城 (いいの ひでき)氏

システム技術者を経て独立し、(株)オフィス エフエイ・コムを設立。
20年間にわたり延べ2000以上の工場の自動機やロボットの導入を行う。
機械・電気(制御)・IT(ソフト)のそれぞれの領域に幅広く精通し、
装置製造・ロボットSIのほか、同業である製造業の経営者向けにコンサルティングを実施。

企業 株式会社オフィスエフエイ・コム

募集要項

イベント名 第50回CREフォーラム|『 物流現場におけるロボット導入のカギとは? 』
日時 2018年 11月 30日(金) 14:30開場 15:00開始 16:40終了
会場 虎ノ門ツインビルディング西棟地下1階
東京都港区虎ノ門2-10-1 google map
参加対象者 荷主・物流企業 様
参加費/定員 無料/100名限定 (定員数を超えた場合、申し込み期限前でも終了する場合があります)

本件に関するお問合せ

お問合せ先:
株式会社シーアールイー マーケティングチーム
担当:
石原圭子(イシハラ)、吉田瞳(ヨシダ)
メール:
leasing_mail@cre-jpn.com
電話:
03-5572-6604

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