株式会社ビームスホールディングス

(レポート)「BEAMS RFID SOLUTION」~お客様視点のBEAMS物流戦略~

会社概要

株式会社ビームスホールディングス
ロジスティクス本部 副部⾧
竹川  誠(たけかわ まこと)氏

BEAMSは、1976年に原宿の6.5坪の小さなお店からスタートしたアパレルの小売り企業です。ファッションを中心にライフスタイル全般について、世界中から良いものを見つけ提案していくというセレクトショップの先駆けとして成長してきました。現在、国内外に約160店舗を展開し、従業員数は約2,000名で、2017年度の売上げは744億円になります。

BEAMS物流の特徴

BEAMSの物流の特徴は3点あります。
「自社物流」と「都内ルート配送」「RFID活用」です。

●BEAMS物流の特徴―「自社物流」
アウトレット向けの商材については外部委託をしていますが、プロパー商品については、自社スタッフで運営して、自前で物流を行っています。なぜ私たちが自社物流を行うかというと、店舗と同じ目線で物流を行う方ことにメリットを感じているからです。そのメリットは、「判断が速い」「埋没在庫への気付き」「サービス重視」の3点です。

・判断が速い
仕入れた商品を各店舗に振り分ける際に外部委託をしていると、本部や担当者に一度確認しなければならないので、時間のロスが起こります。その点、自社物流だと、自社スタッフが売上動向等をデータ抽出できるので、直に判断して配分作業を行えるというメリットがあります。

・埋没在庫への気付き
センター在庫が10数万点あるので、データに紛れてしまう在庫が必ずあります。それらは日々の作業の中でしか見つけることできません。そのようなデータに載ってこなかった在庫も、自分たちの考えで販売に回すことができる点も自社物流のメリットになります。

・サービス重視
物流というのはコスト削減が第一の使命になりがちですが、販売につながるような店舗にとって良い物流活動を提案し、サービス充実につなげられる点も自社物流のメリットです。

●BEAMS物流の特徴-「都内ルート配送」
私たちは、都内近郊、町田、大宮、柏の方までルート配送を行っています。ルート配送の一番の利点は、店舗へ商品を安定供給できる点です。さらに、集配時間の安定であるとか、配送コストの抑制といったメリットもあります。

●BEAMS物流の特徴-「RFID活用」
・BEAMSの3つの課題
私たちは、それまでBEAMSが抱えていた幾つかの課題を解決するために、2014年にRFID導入の決定をしました。
BEAMSの抱える主な課題は、物流面の「慢性的な人手不足」と店舗の「付帯業務の増加」「店舗端末の老朽化」です。

売上げの増加に伴い仕事量が増え、それに対応するためにマテハン機器を導入したりもしましたが、マンパワーに頼らなければならない部分はどうしても残っていました。そこで、RFIDを導入し、マテハン機器とRFIDを組み合わせることにより自動化を進めれば、省人化ができるのではないかと考えました。

店舗では、販売以外の付帯業務である棚卸作業等のバックヤード業務の増加により、接客時間が減少しているという現状がありました。RFID導入により、店舗内物流を効率化できれば、販売時間を増やすことができるのではないかと考えました。
また、RFID導入を考えていた2014年頃、ちょうど店舗端末が老朽化してきていたので、RFIDを入れるのにいいタイミングだったという点もあります。
そこで私たちは、2014年にRFID導入を決定し、2017年3月にBEAMS国内全店にRFIDの導入を完了しました。

店舗におけるRFID導入のメリット

店舗におけるRFID導入のメリットの代表的なものには、棚卸作業とレジ業務におけるメリットがあります。

棚卸作業におけるRFID導入のメリットは、広範囲に読み取るため棚番管理が不要になること、機器の台数分の人員で作業が可能になること、棚卸の事前準備が不要になること、営業中の棚卸が可能になること等があります。このことにより、棚卸時間は以前の10分の1になりました。

また、レジ業務におけるRFID導入のメリットは、商品を1点ずつスキャンする必要がなくなること、値札タグを探す必要がなくなること、レジ回転率がアップすること等があります。このことにより、一会計当たりの時間を26%短縮することができました。

店舗におけるRFID導入の効果

店舗でのRFID導入の効果をまとめると、作業面においては、バックヤードでの検品作業やレジでの会計作業時のタグのスキャンが簡易になったことで、作業時間が短縮され、店舗に出て接客する時間が増えた点があります。

就労面においては、棚卸作業にかかる事前・事後の作業が軽減し、また入出荷の店舗内物流作業も短縮されて、販売員が販売に集中する環境を提供できた点があります。

精度面においては、RFIDによって人的ミスがなくなり、棚卸負担が軽減するとともに、在庫精度が向上しました。

物流におけるRFID導入のメリット

物流におけるRFID導入のメリットの代表的なものには、ピッキング作業と仕分け作業におけるメリットがあります。

ピッキング作業においては、商品を1点ずつスキャンする必要がなくなり、また間違いにすぐ気が付くことができるというメリットがあります。このことにより、ピッキングの作業量が40%アップしました。

また、仕分け作業においては、スキャン作業がなくなり、作業フローが単純化し、熟練度が必要なくなるというメリットがあります。このことにより、フラット品の仕分け能力が2.1倍、ハンガー品の仕分け能力が2.5倍上がりました。

物流におけるRFID導入の効果

物流におけるRFID導入の効果は、作業面においては、各作業で、タグを探したり、読み方などの手順を意識することがなくなり、熟練度を必要としない作業を増やすことができた点があります。

雇用面においては、各作業の効率化により、人員不足が緩和し、作業に余裕が生まれました。また精度面においては、出荷検品の簡易化により、在庫精度が向上しました。

店舗においても、物流においても、作業を簡略化できたことにより、教育にかかる時間を短縮することができ、今まで見えていなかったコストも解消できたと考えます。これらのRFID導入による効果が、BEAMSの次の一手への土台となりました。

「自社ECの強化」・「オムニチャネルの完成」の3つのフェーズ

私たちが考える次の一手は、「自社ECの強化」と「オムニチャネルの完成」です。それには「物流」「店舗」「ECサイト」がいかにシームレスにつながるかという点が課題になります。

物流サイドとしては、今までは対店舗・対ECサイトの物流を行ってきましたが、今後はさらにお客様目線を強化する必要があると考えました。私たちは、お客様との距離・お客様との時間を縮める物流を目指し、「自社ECの強化」「オムニチャネルの完成」を3つのフェーズで進めてきました。

まず1次フェーズとして、RFIDの効果を最大化し、今まで外部委託していた自社EC物流を内製化しました。

そして2次フェーズとして、センター在庫の共有化を行いました。在庫精度を高めてEC在庫=センター在庫を実現し、EC在庫とセンター在庫を一括管理することで、ECのソールドアウト表示を減らし、在庫補充のタイムラグをなくし、売上げ増加につなげてきました。

最後、3次フェーズがオムニチャネルの完成です。「ウェブからの店舗在庫取り寄せサービス」「ウェブからの店舗試着申し込みサービス」「店舗からのウェブ在庫確認・配送サービス」「店舗からのウェブ在庫確認・取り寄せサービス」の4つのサービスをオムニチャネルのサービスとして、2017年11月にパイロットスタートし、2018年3月には全店でスタートさせました。2019年2月現在、全受注件数の16%がオムニ関連の受注になっています。今後、120%の売上げ増を目標として取り組んでいます。

今後のRFID活用

RFIDの活用については、店舗でのサイネージとの組み合わせ等、いろいろ検討しましたが、やはり物流での活用が一番効果的です。RFIDはマテハン機器と相性がいいので、将来的にロボットアームを導入した際にもRFIDを活用できると考えます。今後、RFIDに関しては、物流の場面でさらに活用を広げていきたいと思っています。

講師紹介

株式会社ビームスホールディングス
ロジスティクス本部 副部⾧
竹川  誠(たけかわ まこと)氏

1997年株式会社ビームスへ入社。2002年社内WMS構築、2004年物流改革プロジェクトに参画。2010年基幹システム刷新プロジェクトのプロジェクトリーダーを経て、2012年よりRFIDプロジェクトマネジャーとして、RFIDの全店舗展開を完結。現職にて次世代物流センター構想中。

企業 株式会社ビームスホールディングス

募集要項

イベント名 第7回CREフォーラム in 大阪|「BEAMS RFID SOLUTION」~お客様視点のBEAMS物流戦略~
日時 2019年 2月 22日(金) 15:00開場 15:30開始 17:15終了
会場 イオンコンパスENDO堺筋会議室
大阪市中央区備後町1-7-3 ENDO堺筋ビル2階 google map
参加対象者 荷主・物流企業 様
参加費/定員 無料/60名限定 (定員数を超えた場合、申し込み期限前でも終了する場合があります)

本件に関するお問合せ

お問合せ先:
株式会社シーアールイー マーケティングチーム
担当:
石原圭子(イシハラ)、吉田瞳(ヨシダ)
メール:
leasing_mail@cre-jpn.com
電話:
03-5572-6604

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