CREフォーラム レポート
株式会社APT

(レポート)APT ベンチャー企業が仕掛けるマテハン改革

会社概要

会社概要

株式会社APT
取締役営業本部長
石川 良平(いしかわ りょうへい)氏

株式会社APT(アプト)は、創業は1984年で、自動倉庫のシステムの下請を行っていましたが、2009年に現在の業態に変わりました。
主な事業内容は、自動倉庫のリニューアル・新設、マテハンインテグレーター、在庫管理システム(WMS)の開発・販売、搬送ロボット(AGV〈無人搬送機〉・シャトルラック)の販売、コストダウンコンサルティングになります。

マテハンのセカンドオピニオン

従来は、導入したマテハンの相談は導入メーカーにしかできず、大手マテハンメーカーにコストや提案内容の面で不満を持つお客様が見受けられました。APTは、そのようなお客様に対して、セカンドオピニオンを提供することで、コストダウンを可能にしてきました。まず、その例を2つ紹介します。

外資系スポーツメーカーの事例

ある外資系スポーツメーカーの例です。物流センターにマテハン機器を導入してから11年目に、クレーン本体8台の制御更新の通知がマテハンメーカーから来ました。部品代一式、工賃一式で、1台につき1,500万円という見積もりでした。

部品代一式、工賃一式の中身の詳細についてマテハンメーカーに問い合わせても教えてもらなかったので、スポーツメーカーからAPTにコスト分析の依頼が来ました。APTが部品明細と価格、作業内容を調査・検討したところ、1台約1,000万円で更新可能という結果が出ました。

この明細をもとに当該マテハンメーカーと交渉したら、結果的に1台980万円まで下がり、8台トータルで約4,000万円のコストダウンをすることができました。

旅客機部品の自動倉庫の事例

パレット型クレーン3基、バケット型クレーン15基、コンベア45式、STV8台を導入した旅客機部品の自動倉庫が二十数年たって、メーカーから技術的な問題で制御更新ができないので設備を入れ替えてくださいという提案がありました。

この倉庫は、航空機の部品を扱っている性格上、365日24時間稼働する必要があるので、設備を入れ替えるとなると莫大な時間とお金がかかります。そこで、APTに相談あり、調査した結果、入れ替えることなく更新が可能だという結論が出ました。

その後、メーカーとAPTの競争入札になり、APTが落札し、4年前に更新工事が終わりましたが、現在も問題なく稼働しています。

セカンドオピニオンの重要性

上述の2例を見てもわかるように、お客様にとってはセカンドオピニオンが非常に重要です。メーカーと1対1の交渉では、価格競争が生まれず、メーカーが出してきた見積もりが高いのか、安いのか、適切なのかがわかりません。1対1の交渉ではメーカーに主導権を握られてしまいます。

そこで、APTが入り、調査して、APTの見積もりを出せば、お客様は、両者を比較し、良いほうを選ぶという立場に立てます。お客様にとっては、セカンドオピニオンの意義は大変大きいと言えます。

先行き不透明な時代のマテハン投資について

マテハンに対する投資、例えば自動倉庫の場合は、大変高額で、減価償却に10年かかると言われています。そのため、10年後の物量を予測し、それに基づいて投資をしなければならないのですが、昨今のビジネス環境が変化の激しい時代において、正確な予測は難しいです。

そこで、今後のマテハン投資は、自動倉庫という大規模なものではなく、単価の安いロボットを中心に計画していくのがよいのではないかと考えます。3~5年という比較的短期間の経営計画のもと、ロボットを導入し、物量に合わせてロボットの台数を変えていけば、その時々の物量に合った設備投資が可能になります。

APTが仕掛けるマテハン構造改革

これまでの日本のマテハンの主役は、自動倉庫やコンベア等、据え置き型のものでした。ただ、これらは導入コストもランニングコストも非常に高いです。これからは、導入コストもランニングコストも安価な、日本のマテハンメーカーが今まであまり重要視していなかったAGV等のロボットが主役になっていくと考えています。

APTは、AGV、シャトルラック、無人フォークリフト等をどんどん市場に出すことで、日本のマテハンの構造を変えていきたいと考えています。

メーカーフリーのインテグレーターとしてすべてのマテハンをお客様目線で繋ぐ

さらにもう一つ、APTは、今までのマテハン業界で慣例となっていたことを変えていきたいと思っていることがあります。

倉庫の自動化には、梱包機、パレタイザー、無人搬送機、コンベア、自動倉庫等、さまざまなマテハン機器が必要ですが、これらすべてを作っているメーカーはありません。今までは、例えばある大手マテハンメーカーにフルラインのマテハンの導入を相談すると、その大手メーカーが自分で各々の機器のメーカーを選定し、システムを作り、お客様に提供していました。

大手メーカーがお客様に相談することなく、クローズドで各機器のメーカーを選ぶので、それが本当にお客様の希望に沿っているかどうか、検証するすべがありませんでした。そこで、私たちは、メーカーフリーのインテグレーターとして、お客様の視点に立ち、各機器のメーカーを選び、繋いでいくシステムを作ることにしました。私たちは、いろいろな良いものを世界中から仕入れてインテグレートしていくことが、本当にお客様のためになると考えています。

中国発のマテハン機器紹介(GUOZI社の「Star System」)

世界中から良いものを仕入れると述べましたが、その1例として、4月からAPTで販売を開始した中国大手ロボティクスメーカーのGUOZI社のEコマース向けAGVピッキングシステム「Star System」の紹介をします。

AGVピッキングシステムで一番有名なのはAmazonの「Kiva」方式ですが、「Kiva」方式と「Star System」には大きな違いがあります。

「Kiva」は、GTP(Goods to Person)型ロボットで、効果を出すには一定の広い面積、6,000平米以上が必要です。一方、「Star System」は、GTP型ロボットとPTG(Person to Goods)型ロボットを併用するので、1,500平米あれば導入効果が出ます。「Kiva」方式ほど大きな投資をしなくても導入可能な点が利点であります。

新しいマテハンメーカーのあり方を提案

APTはマテハン業界の中では後発の会社で、まだまだ小さい会社ですが、インテグレーターとしてメーカーフリーで各社の機器を繋ぎ、また、日本のマテハンメーカーとは異なる切り口の機器を中国をはじめとする外国から導入し、お客様のために新しい価値を提供していきたいと考えています。

講師紹介

株式会社APT
取締役営業本部長
石川 良平(いしかわ りょうへい)氏

株式会社APT
取締役営業本部長
石川 良平(いしかわ りょうへい)氏

ユニ・チャーム㈱入社。営業企画部で業務改革、生産本部でSCM導入に取り組む。
ナイキジャパンに入社し、マテハンの中長期戦略立案に従事。2014年㈱APTに入社、現在に至る。

企業 株式会社APT

募集要項

イベント名 第57CREフォーラム|『APT ベンチャー企業が仕掛けるマテハン改革』
日時 2019年 8月8日(木) 14:30開場 15:00開始 16:40終了
会場 虎ノ門ツインビルディング西棟地下1階
東京都港区虎ノ門2-10-1
参加対象者 荷主・物流企業 様
参加費/定員 無料/70名限定 (定員数を超えた場合、申し込み期限前でも終了する場合があります)

本件に関するお問合せ

お問合せ先:
株式会社シーアールイー マーケティングチーム
担当:
石原圭子(イシハラ) 近藤玲奈(コンドウ)
メール:
leasing_mail@cre-jpn.com
電話:
03-5572-6604

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