タカラトミーグループの物流を担当するタカラトミーマーケティングは、市川ロジスティクスセンター(千葉県市 川市)における最適物流体制の構築と他社との共同配送など協業を推進している。
同センターで行われている現場改善、「コバンザメ納品」と名付けた家電量販店、玩具チェーン店センター運営 業者との取り組みについて解説した。
(レポート)タカラトミーの物流現状
市川ロジスティクスセンター
は、大型マテハンシステムを導入し、運営している。
保管アイテム数は2万を超え、1日当たり1,500件の出荷を実施している。大型マテハン設備を導入しているため、「設備を止めないための仕組み」で全体最適を目指している。
業務プロセス、コストの見える化によるマネージメント、トレーサビリティによる実績管理を強化。作業状況の把握で効率性を追求し、生産性アップを図っている。
また、2013年は、明確な全体の作業進捗管理者の設定、同管理者による人員配置、週間計画の立案と当日受信後の作業計画の修正を推進。定期的な進捗確認、当日の作業を物流現場のキャパシティ内にするための営業との協業体制の構築に力を注いだ。
さらに、繁忙期前のフォークマンの早期確保、ワンタッチカートンの導入で梱包作業の効率化を進めている。
コバンザメ納品
とは、玩具業界特有の物量の波動への対応として、自社だけでなく他社の配送網を活用させてもらい、他社との共同物流実施の道を模索。 現在では、玩具の納品先でもある家電量販店や玩具専門チェーン店との納品共同配送を実行している。
また、繁忙期には、玩具の納入先企業が利用している倉庫に自社用スペースを借り、納入予定の玩具を先に自社スペースに保管。 納品日に、納入先企業に改めて届けている。こうすることで、短期間大量納品のキャパシティを下げることができた。
今後の課題としては、市川ロジスティクスセンターに関し、当社ではマテハン設備を昼間しか利用していないため、 夜間に設備を使用したい企業との協業を目指している。実際、数社と話もしている。さらに、共同物流の提携先も増やすことで物流効率化、コスト削減を追求していく。
また、玩具は中国、香港、韓国、タイ、ベトナムなどの工場で製造している。今後は海外に倉庫を置き、保税地区などのメリットを生かした物流計画を立案したい。 物流改革は、物流を担当する部隊だけで解決できるものではないので、製造・販売・在庫の一体となって、最適在庫管理、 商流と物流が一本化することによるグループ全体の業務効率化を図っていきたい。
講師紹介
タカラトミーマーケティング
ロジスティクス事業本部 業務推進部 業務推進1課長 村上 義己 氏
1993年(株)トミー(現(株)タカラトミー)に入社大阪営業所、仙台営業所、東京営業所、法人本部担当、ベビー事業部を担当。 1998年業務提携契約を結んだアメリカを代表する世界規模の玩具メーカーハスブロ社の商品を日本市場への展開を行う会社(株)トミーダイレクト社の立ち上げメンバーとして運営に従事。 2007年タカラトミーグループの物流管理会社に移り物流拠点の移管のプロジェクト、運営に携わり現在に至る。
募集要項
イベント名 | 第6回CREフォーラム|「タカラトミーの物流現状」 |
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日時 | 2014年 5月23日(金) 15:30開場 16:00開始 17:40終了 |
会場 |
東京国際フォーラム ガラス棟 G510会議室 東京都千代田区丸の内三丁目5-1 |
参加対象者 | 荷主企業 様、物流会社 様 |
参加費/定員 | 無料/70名限定 |
本件に関するお問合せ
- お問合せ先:
- 株式会社シーアールイー マーケティング部
- メール:
- leasing_mail@cre-jpn.com
- 電話:
- 03-5572-6604