有機・低農薬野菜、無添加食品の宅配サービスのらでぃっしゅぼーやは、商品の企画、生産、物流、販売の一気通貫のマネジメントを実施、「食のSPA」 として改革を進めている。商品開発から、コールドチェーンマネジメント、自社配送網整備へのこだわり、自社センターでの物流改善について解説した。
(レポート)らでぃっしゅぼーやの物流戦略
B to C 通販市場規模
は、2018年に20兆円になると言われている。現在の食品の通販は、通販市場のうち1%だとされ、今後市場の成長が期待されている。また、食品宅配は、 2017年2.2兆円になると予測されており、当社としても食品宅配サービス会社としてさらなる飛躍を目指している。
また、日本のオーガニックマーケット市場も黎明期だと考えている。2009年で日本のオーガニック食品の売り上げは約1,300億円。10倍以上のマーケットがある 欧米と違い、富裕層がオーガニック食品を買うとは限らず、スーパーとデパートなど様々な形態・価格帯の店舗で買い物をする日本特有の消費者に向けた戦略を策定し、今後、 ドコモショップで当社の商品を紹介し、顧客のすそ野を広げる等、自社の強みを生かした打ち手を交えて、マーケットの更なる拡大を目指していきたい。
当社の特徴は、
(1)売れ筋商品に絞り込んだ商品群
(2)野菜・果物、冷蔵・冷凍食品の取り扱いが中心
(3)毎週の定期購入<>
そして、このビジネスモデルに合わせた物流フローを整備している。そのポイントは意外と思われるかもしれないが「ノンフリル」な物流。必要性の低い「フリル」 (飾り)をなくして、コストを抑えた商品・サービス提供を目指している。
有機・低農薬野菜 無添加食品
の個別宅配を単純に行うと高コストになることから、「ぱれっと」という毎週旬の野菜・果物を詰め合わせで送るサービスを実施している。手頃な値段で消費者に届け、 生産者にとっても、生産を計画しやすい商品。これは、旬な商品で、野菜の摂取バランスのとれた詰め合わせ、(お客様に代わり食品の)目利きを代行する等「消費提案型商品」として、展開している。
物流に関しても、倉庫内で、バラバラの注文を一つひとつピッキングするのではなく、種類を絞り込んで複数個仕立てる形式の「ぱれっと」は、 コスト低減を実現できている。さらに、お客様には宅配便による個別宅配ではなく、自社専用配送網を構築し、ルート配送でお届けすることで、コスト削減につなげている。
配送エリアの集中し、計画的な効率配送が実現できる。そして専用であることで、ドライバーが当社の「コンシェルジュ」となり、顧客の質問やことづけ、荷物の置き止めなど対応し、 丁寧な配送、接客を実施している。そのため、配送クルーの教育を強化し、商品知識の研修会や生産地の見学も行っている。
また現在、全国6か所の自社配送センターを構えている。当社の事業規模にしては多いと思われるが、新鮮な野菜をお客様に届けるため、お客様に近いところにセンターを置き、 極力積卸し回数を減らし、お届けまでのリードタイムを短縮できることを優先している。センターを多く設置するコストを低減するために、例えば神奈川センターは、ローソンと共用し、コスト削減につなげている。
講師紹介
らでぃっしゅぼーや株式会社 取締役兼執行役員 野田 和也 氏
平成8年4月株式会社ダイエーコンビニエンスシステムズ(現株式会社ローソン)入社後、郵政ビジネス部部長などを歴任した。
平成23年9月には、ローソンとらでぃっしゅぼーやの合弁会社として設立されたらでぃっしゅローソンスーパーマーケット株式会社の代表取締役社 長に就任。新鮮な野菜や両社のプライベートブランド(PB)商品などを全国配送する"安心・産直"ネットスーパー事業を推進した。
平成24年12月からは、らでぃっしゅぼーや取締役執行役員となり、物流部門と商品開発部門を担当している。
募集要項
イベント名 | 第7回CREフォーラム|「らでぃっしゅぼーやの物流戦略」 |
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日時 | 2014年 6月20日(金) 15:30開場 16:00開始 17:40終了 |
会場 |
東京国際フォーラム ガラス棟 G610会議室 東京都千代田区丸の内三丁目5-1 |
参加対象者 | 荷主企業 様、物流会社 様 |
参加費/定員 | 無料/70名限定 |
本件に関するお問合せ
- お問合せ先:
- 株式会社シーアールイー マーケティング部
- メール:
- leasing_mail@cre-jpn.com
- 電話:
- 03-5572-6604