(レポート)CBcloud ITを活用した「運送会社と配送業務のDX」と「モノのMaaS戦略」
CBcloudのビジョン
CBcloudは、「『届けてくれる』にもっと価値を」をビジョンとする配送クラウドソーシング事業者です。
近年は「モノが届くのは当たり前」と思われており、物流費用も「コスト」と思われています。しかし、それは違います。モノが届くのは「運んでくれる方々」がいるからです。私たちは現在の「モノが届く」ことに対する価値観を変えたいと考えています。
具体的には、運ぶ方々の「運び方」を工夫し、付加価値をつけたサービスを展開しています。
物流業界の現状
物流業界の課題・状況としては下の4つがあげられます。
業界の状況①:「多重下請け構造」と「アナログ」
特徴的な商習慣は「多重下請け構造」、そしてその方法は「アナログ」です。たとえば、運送会社Aが荷物の配送を請け負うと、Bに2次請け、Cに3次請け、Dに4次請けと、どんどん下請会社に発注します。そしてそのやり取りはおもに電話やFAX、紙の地図が使われます。
業界の状況②:宅配貨物の増加
2012年に32億個であった配送荷物は、2017年は42億個にのぼり、10年間で実に10億個増加しました。2020年はコロナの影響もあり、さらに増えていると言われています。
業界の状況③:人材不足
全職種の有効求人倍率は1.64倍。それに対してドライバーの有効求人倍率は3.03倍です。「荷物が増えているのに、人が足りない」状況が続いています。
業界の状況④:個人事業主の置かれている立場
このような中で配送を支えているのが個人事業主の方々です。しかし「配送単価の下落」「個人で法人と交渉しなければならず、立場が弱い」「多重下請け構造などの商慣習」などが彼らを苦しめています。
CBcloudが提供する3つのサービス
業界課題を解決し、働く方々がより働きやすい環境を作るために、CBcloudでは「PickGo」「SmaRyu Post」「SmaRyu Truck」という3つのプロダクトを提供しています。
配送マッチングプラットフォーム「PickGo」
「PickGo」は、荷物を届けたい人とフリーランスドライバーを直接つなぎ、運送会社が生み出す多重請負構造を解消する配送マッチングプラットフォームです。
荷主さまがパソコンでPickGoのサイトから配送依頼を行うと、ドライバーのスマホにその情報が表示されます。ドライバーがその依頼に対して応募すると、今度は荷主さまがエントリーしてきたドライバーの中から依頼したい人を選び、即座にマッチングが成立します。
また、「ドライバーファースト」を掲げるPickGoでは、ドライバーの運行実績などを可視化する制度を導入し、高スコアを得るほど次の仕事に繋がるシステムを構築しています。さらに銀行と提携し、運送業界は手元にはいるまで2~3カ月かかる報酬を即日入金できる仕組みをつくり、個人事業主であるドライバーのキャッシュフローの改善を図っています。
この仕組みが受け入れられ、PickGoは現在、全国2万名超のフリーランスドライバーおよび1万台超の運送会社に登録していただき、今も毎月、増え続けています。
・「PickGo 買い物」
PickGoは法人さま向けサービスですが、このマッチングプラットフォームを活用して個人さま向けにご提供しているのが「PickGo 買い物」です。
新型コロナウイルスの影響で「共働きで帰りが遅く買い物に行く時間がない」「子育てや家族の介護で外出しづらい」「体調不良などで外出できない」など、買い物が困難な状況にある方々に向けたサービスです。PickGoに登録した「PickGoパートナー」がユーザーに代わって買い物を行い、当日中にお届けします。
宅配事業者向け宅配効率化システム「SmaRyu Post」
アナログで非効率的な宅配業務をスマートフォンのみで完結させられるサービスが「SmaRyu Post」です。
スマートフォンに入れたアプリで、荷物に貼られているバーコードをスキャンするだけで、「時間指定」や「回る順番」を考慮した配送ルートを組み、スマートフォンの地図上でナビも行います。配送状況を見える化でき、スマートフォンを用いた電子サインにも対応しています。
運送会社向け業務支援システム「SmaRyu Truck」
運送会社の管理者やドライバーの業務をデジタル化・効率化する業務支援システムが「SmaRyu Truck」です。今まで紙で書いていた配送表をデジタル化し、地図上でトラックの配送状況/位置をリアルタイムに把握、ドライバーのスマートフォンに配送指示を行い、チャットで簡単に連絡を取ることができます。
管理者は、これまで手作業で紙に書いていた業務をデジタルで一元化し、さまざまな作業の時間を削減できます。さらにトラックの状況もリアルタイムで把握できるようになります。
CBcloudが実現する「人とモノの最適な移動」
CBcloudでは、私たちのプラットフォームを使って、陸路だけではなく、さまざまな手段を使ってシームレスに配送できるような世界「モノのMaaS(Mobility as a Service:モビリティ・アズ・ア・サービス)」の実現を目指しています。
この先駆けとして、CBcloudは2019年9月にANA Cargoさまと連携し、空陸一貫輸送サービスを実現しました。また2020年2月には一般貨物運送のマッチングを開始し全国展開しています。さらに2020年7月よりタクシー業界と連携し「PickGo 買い物」のお客さまへのお届けをタクシーで行えるようにし、2020年8月からはバイクや自転車など二輪のドライバーもPickGoに参加していただけるよう募集を開始しました。
CBcloudは自社のサービスやさまざまな会社とアライアンスを組みながら、今後も「人とモノの最適な移動」に向けて事業を展開させていきたいと考えています。
講師紹介
CBcloud株式会社 執行役員
Head of partnership 事業開発本部長
皆川 拓也(みながわ たくや)氏
1980年生まれ。新卒でKDDI株式会社入社後、2014年より、スタートアップ
支援プログラム「KDDI ∞ Labo」の企画・運営などを統括、CVC業務も兼任しフロンティア領域の出資も担当。
2018年1月よりCBcloudに参画、Head of partnershipとして配送業界の変革を業界全体で加速度的に進めるため、他企業とのアライアンス全般を統括。
企業情報 | CBcloud株式会社 |
---|
募集要項
イベント名 | 第63回CREフォーラム(オンライン)ITを活用した 「運送会社と配送業務のDX」 と 「モノのMaaS戦略」 |
---|---|
日時 | 2020年 10月 29日(木) 15:45受付 16:00開始 17:00終了 |
会場 | オンライン受講 |
参加対象者 | 荷主・物流企業 様 |
参加費/定員 | 無料/100名限定 |
本件に関するお問合せ
- お問合せ先:
- 株式会社シーアールイー マーケティングチーム
- 担当:
- 石原圭子(イシハラ) 近藤玲奈(コンドウ)
- メール:
- leasing_mail@cre-jpn.com
- 電話:
- 03-5572-6604