衣食住

インドネシアのEC利用の現状 〜現在のトレンドを掴む〜

近年EC市場は著しい成長を遂げ、人々の生活に欠かせないものになりました。食料品や生活必需品、衣服などの安価なものから、家具や電化製品などの高価なものの購入に利用している人も多いのではないでしょうか。

本記事ではインドネシアのEC市場にフォーカスし、プラットフォームの流行や売れ筋の商品、市場の展望についてお伝えしていきます。

インドネシアのEC利用の現状 〜現在のトレンドを掴む〜

インドネシアの産業の現状

2020年の新型コロナ流行以降、インドネシアでは大規模社会制限(PSBB)と呼ばれる強い規制を敷き、感染拡大防止を目的として出社・営業時間の制限をしてきました。

観光、食品、輸送業などは苦境に立たされ、マイナス2桁の成長率を記録する中で、デジタル市場にとっては強い追い風となりました。2020年インドネシアEC市場の小売総額は164億ドルで、前年比27%成長を記録。人々の購買は主にオンラインへ移行したことを明確に表しています。

また、小売全体の売上から見ると6.1%と低いことから、今後の伸び代もあると予想されています。次からは、インドネシアのEC市場をさらに細かくみていきましょう。

インドネシアのECプラットフォーム

ここでは、インドネシアの人気ECプラットフォーム上位4つを紹介します。

1位. Tokopedia
2位. Shopee
3位. Bukalapak
4位. Lazada

それぞれの特徴を詳しく解説していきます。

1位. Tokopedia

・月間訪問数 1億2,930万
・月間ユニークビジター 4,231万人
・訪問・滞在時間 6分17秒
(出典:JETRO)

Tokopediaは、インドネシアで生まれたEC企業です。2009年に設立されて以降世界各国のベンチャーキャピタルから資金を調達し規模を拡大。2017年8月には中国の大手EC企業アリババから11億ドルの出資、さらにオンライン配車サービスの大手ゴジェックとも合併し体制を盤石なものとし、インドネシアを代表する企業となっています。

Tokopediaは幅広い商品を取り扱っており、90%・100%の強烈な割引プロモーションなどを展開し、インドネシアのユーザーの心を掴んでいます。

2位. Shopee

・月間訪問数 1億2,980万
・月間ユニークビジター 4,141万人
・訪問、滞在時間 6分18秒
(出典:JETRO)

Shopeeは、インドネシアやタイ、ベトナム、フィリピン、マレーシアなどの東南アジア各国、さらにはブラジルやメキシコの南米にも進出している、世界最大級のEC企業です。訪問者数のデータを見てもわかるように、1位のTokopediaに勝るとも劣らない人気を誇ります。

インドネシアのShopeeでは、化粧品や衣類、家電を中心に販売しています。今後もTokopediaと並ぶ2大プラットフォームとして成長を続けていくことでしょう。

3位. Bukalapak

・月間訪問数 3,537万
・月間ユニークビジター 1,517万人
・訪問、滞在時間 3分52秒
(出典:JETRO)

Bukalapakは家族経営で小規模の店舗を多く抱えるインドネシアの地場EC企業です。2019年にはインドネシアで4番目のユニコーン企業(時価総額10億ドルを超えるスタートアップ)となっています。

Bukalapakは、靴や衣類などの一般的なものから、バイク、車などユニークな品揃えに特徴があるプラットフォームを運営しています。

4位. Lazada

・月間訪問数 3,219万
・月間ユニークビジター 1,317万人
・訪問、滞在時間 6分2秒
(出典:JETRO)

Lazadaはシンガポールを拠点とし、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムでも展開しているEC企業です。衣類や化粧品、電化製品など豊富なラインナップがあります。

Lazadaでは自社のネットワークを活用し、最近では越境ECのサポートを積極的に行っています。

インドネシアのEC市場では何が売れている?

出典:Statista|Most popular product categories on Shopee in Indonesia as of 2018

Shopeeを例にとると、インドネシアのECサイトではファッション、携帯電話・電化製品、美容関連の商品、食料品の売れ行きが上位を占めていることがわかります。

また、日本の製品に対する信頼は厚く、化粧品、サプリ、家電、浄水器などが人気。自国のものより割高ですが、高いお金を出してでも買いたい人は多いようです。

インドネシアのEC市場の今後

成長著しいインドネシアのEC市場ですが、今後はどうなっていくのでしょうか。ここでは、現状を踏まえての今後の展望をお伝えしていきます。

ECでの買い物は人々に定着する見込み

新型コロナによってインドネシアにECは定着しましたが、今後も人々の生活にさらに浸透していく見込みです。EC市場の発展と共に物流の整備も進み、扱いの難しい生鮮品へも範囲を拡大していきます。

取り扱い製品は増え、より多くのものをECで購入するようになっていくことでしょう。

中間所得層は増加する

インドネシアの平均年収は、大卒約60万円、高卒約40万円ですが、年々高騰しています。人々の収入が上がると共に、単価の高い輸入製品も売れていくと予想されます。

特に、インドネシア女性の美に対する意識は高く、輸入品で品質のいいスキンケア製品は、各ECでの売れ筋商品です。

越境ECが増える

最近では「日本製のものを海外へ輸出して売る」という越境ECの話もよく聞くようになりました。各ECプラットフォームでもサポートに注力しており、今後個人でも越境ECをやりやすい環境が整備されていきます。

日本の会社では、2021年9月にイオンが大手ECサイトJDドットアイディーと協業し、インドネシアへ注力していく方針を発表しました。インドネシアは今後も注目を集める市場となりそうです。

インドネシアのEC市場 まとめ

インドネシアのECは新型コロナの流行の中で人々に浸透し、2022年以降もさらに市場が大きくなると予想されています。日本製品の需要も高く、今からでも大きなビジネスチャンスがある国です。当記事が、インドネシアへECで進出をお考えの方にお役に立てると幸いです。

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