【人口第2位の都市】インドネシアのスラバヤの今
インドネシア人口第2位の都市であるスラバヤには、多くの日系企業が会社を構えています。首都ジャカルタよりも人件費が安く、整備された工業団地があるなど、今から進出をしてもさまざまなメリットを享受することができるでしょう。
今回の記事では、スラバヤの特徴やビジネス事情、課題などをまとめました。今インドネシアへの進出を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
インドネシアのスラバヤの特徴

ここでは、スラバヤの主な特徴をまとめました。
・インドネシアで人口が2番目に多い海沿いの都市
・年間を通じて温暖で6月〜10月は雨が少ない
・大自然の中で観光を楽しめる
・日本の有名企業が進出している
それぞれ詳しく解説していきます。
インドネシアで人口が2番目に多い海沿いの都市
スラバヤはジャワ島の東側の海沿いに位置する都市で、ジャカルタからは飛行機で1時間15分ほどの距離にあります。地理的な利点を生かして古くから貿易の拠点として栄えた街であり、タンジュン・ペラック(スラバヤ港)は今もインドネシア有数の港として知られています。
スラバヤの人口は約290万人で、これはジャカルタの約1,056万人に次ぐ数字です。インドネシアの発展とともに人口が毎年増え続けており、今後大きな経済圏となっていくことでしょう。
年間を通じて温暖で6月〜10月は雨が少ない
スラバヤは東南アジアらしい温暖な気候で、1年間の気温は25℃〜34℃の間におさまります。
雨季は11月〜4月で、もっとも降水量の多い1月は街中で洪水が起こることも少なくありません。この時期は、物流インフラや電気や水道にも影響が出ることがあるので注意が必要です。
大自然の中で観光を楽しめる
スラバヤは自然が豊かな都市で、観光名所も多いです。
街中には東南アジア最大級の動物園「スラバヤ動物園」や、大型ショッピングモールの「トゥンジュンガンプラザ」があります。さらに街から足を伸ばせば、ボートで渓流下りが楽しめる「ラフティング」や、ブロモ山やイジェン山を回る「活火山ツアー」にもいくことができます。
乾季のシーズンは、ぜひ遠出して大自然の観光を楽しんでください。
日本の有名企業が進出している
スラバヤには、以下のような日系企業が進出しています。
・ヤクルト
・味の素
・ユニチャーム
・第一港運
・松屋電工
・ANEKA TUNA INDONESIA(はごろもフーズと伊藤忠商事の合弁会社)
事業内容としては、車両部品やプラスチック部品、食品、医薬品などを製造する工場が中心です。
スラバヤのビジネス事情

ここでは、スラバヤでのビジネスにフォーカスした情報をまとめていきます。
・ジャカルタよりも人件費が安い
・工業団地が多い
・インフラ面が不安定
スラバヤはジャカルタやチカラン、カラワンなどよりも有名ではないものの、日系企業が進出する基盤が整った地域です。
それぞれ詳しくみていきましょう。
ジャカルタよりも人件費が安い
インドネシアの平均月収は3万円ほどです。これでも十分に安いと言える額ですが、首都のジャカルタがこの金額を押し上げており、それ以外の都市はもっと人件費が安いです。
2022年のデータでは、スラバヤがある東ジャワ州の平均月収は2万3千円ほどでした。日本の平均月収15分の1以下の金額であり、特に製造業など従業員を多く雇う業態では、人件費のメリットが大きいことでしょう。
しかし、インドネシアの物価上昇率が毎年5%以上上がっていることもあり、昇給はそれに見合ったものを要求されます。日本とは異なり賃上げ要求が活発で、交渉が長期化することもあります。
工業団地が多い
スラバヤ近郊では、工業団地の開発が積極的に行われています。
東ジャワ最大の複合型工業団地である「JIIPE工業団地」は3000ヘクタールの規模を有し、日本語対応ができる窓口も用意されています。海沿いでアクセスもよく、火力発電所、排水処理プラントも完備しており、事業環境に優れた工業団地と言えるでしょう。
また、スラバヤ市内から車で1時間以内で行ける「ンゴロ工業団地」や「スラバヤ工業団地ルンクット」、「パスルアン工業団地ルンバン」などにも多くの日系企業が入っています。
インフラ面が不安定
インドネシア全土に言えることですが、電気やガス、排水、インターネット回線などのインフラ設備はまだ整っていません。場所にもよりますが、頻繁に不具合が生じるので注意が必要です。
また、大雨により道路が通行禁止になり、配送の遅延が発生することもあります。気候や国の情勢など、さまざまな要因によってトラブルが起こることがあるので、余裕を持った準備と対策を用意しておくようにしましょう。
まとめ
スラバヤ近郊には工業団地も豊富にあり、平均月収もジャカルタより大幅に安いです。日系企業や日系企業を相手にした現地企業も多いので、自社に適した人材も見つけやすいことでしょう。
2023年以降は新型コロナによる影響が小さくなり、さらに海外進出が加速していくと予想されます。
インドネシアに進出をお考えの方は、ぜひスラバヤを候補に入れてみてください。