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【これから伸びるのは?】ベトナム中部都市の今と今後

【これから伸びるのは?】ベトナム中部都市の今と今後

ベトナムの中部都市はダナンやフエ、ニャチャンが有名ですが、経済発展とともに他の都市も台頭してきています。中部には海外からの投資も多く集まっており、今後の伸び代という点では北部や南部より期待できるといえるでしょう。

本記事では、ベトナム中部の注目都市や交通インフラ事情などを紹介していきます。現在ベトナム中部への進出や出資をお考えの方はぜひ参考にしてください。

ベトナム中部地域とは

2020年、海外からの投資割合は「中部:55%」「南部:26%」「北部:19%」でした。この結果からも分かるように、中部はベトナムの中でももっとも投資が集まるエリアです。

しかし、まだ投資が行き届いていない地域も多く、北部や南部と比較すると産業も発達していません。最近では食品加工や、観光、製造など、さまざまな業態の企業が参入し開発を進めています。

今後注目の都市

ここでは、将来性が期待できる都市を3つ紹介していきます。

・ビン(ゲアン省)
・クアンガイ(クアンガイ省)
・クイニョン(ビンディン省)

各都市の特徴を詳しく見ていきましょう。

ビン(ゲアン省)

ビンはベトナム中部地域の北端にある、人口43万人ほどの中堅都市です。年間を通じて温暖ですが、乾季の12月〜2月には気温が10℃代になることがあり、ベトナム北部の気候に近いことが特徴です。

ビンは酪農が盛んな地域であり、THミルクやビナミルクのベトナム乳業企業が農場と生産工場への投資を行なっています。また、食品加工や石彫刻、手工芸品の生産も盛んです。

貿易ではベトナム北部やラオスへの中継地となる都市であり、近年急速に発展しています。

クアンガイ(クアンガイ省)

クアンガイは人口26万人ほどの都市で、ダナンとクイニョンの間にあります。気候は年間を通じて温暖で乾季は1月〜8月と長く、農作物の栽培に優れています。

クアンガイにはタンマイビーチやミーケビーチといった美しいビーチがありますが、ダナンやニャチャンに投資が集中したことから、長らく見逃されてきました。外国人で存在を知る人は少なく、観光客はベトナム人が中心です。

クイニョン(ビンディン省)

クイニョンはクアンガイから南へ200kmほど南下したところにある、人口30万人ほどの都市です。年間を通じて最高気温は25℃を超え、街の中心には全長6kmのクイニョンビーチがあります。

交通は、空路はフーカット空港、港湾はクイニョン港、陸路はラオスやカンボジアへと通じる道が繋がっており、アクセスしやすい場所にあります。

温泉や古来から存在する塔が複数あり、観光資源が豊富です。ダナンやニャチャンに次ぐリゾート地になる可能性があるとして、現在国内外の企業によって開発が行われています。今後外国人への認知が広がれば、さらに多くの観光客が訪れるようになるでしょう。

ベトナム中部都市の交通インフラ

最後に、ベトナム中部都市の交通インフラをまとめていきます。

・空路
・陸路
・港湾

それぞれ詳しく見ていきましょう。

空路

ベトナム中部にはダナンの「ダナン国際空港」やニャチャンの「カムラン国際空港」を始めとした多くの空港があります。

今回紹介してきた3つの都市には、ビンに「ビン国際空港」、クアンガイには「チュライ空港」、クイニョンには「フーカット空港」があり、それぞれの空港でハノイやホーチミンへの直通便が飛んでいます。

陸路

2023年1月1日に、ベトナム北中部のハティン省から南端のカマウ省まで12区間を結ぶ、全長729kmの高速道路(南北高速道路東側路線)の第二期工事が開始されました。
この中には、2018年に開通している中部の主要都市であるダナン-クアンガイ間も含まれ、同省間の移動がそれまでの半分程に短縮されています。
すべての区間は2025年中に完成する予定であり、竣工後は大幅に移動時間が削減されることになるでしょう。

現時点でもベトナムは南北に国道で繋がっていますが、山間ではカーブが連続し、整備が行き届いていない所も多いです。新しい道路の完成により、物流や陸路移動の効率化への期待が集まります。

海上(船)

ベトナム中部都市の多くは海に面しており、港湾も非常に多いです。ダナンの「ダナン国際港」を筆頭に、フエの「チャンマイ港」、クイニョンの「クイニョン港」、ニャチャンの「ニャチャン港」などがあります。

また、ダナンで2025年末完成予定の「リエンチエウ港」、クアンチ省では総工費14兆ドン(約770億円)をかけて合計18年かけて工事を行う「ミートゥイ国際港」の開発も行われています。

ベトナムは貿易額が毎年増え続けており、2022年の貿易収支は124億225万ドル(約1兆5,600億円)の黒字となりました。今後の経済発展とともに、物資を受け入れる港湾も整備されていくことでしょう。

まとめ

ダナンやニャチャンなどへ投資が進む中で、まだ手付かずとなっていて発展が遅れている都市への注目が集まっています。

本記事で紹介した3都市は、将来性や伸び代という点では、ベトナムの中でも特に期待できるといえるでしょう。現在ベトナム中部へ進出を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

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