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ベトナムの高速道路を解説

ベトナムの高速道路を解説

近年、ベトナムでは急速に高速道路の整備が進んでいます。2025年末にはベトナムを南北に横断する高速道路が完成し、国内の往来が大幅に改善されることになりました。

今回の記事では、ベトナムの高速道路の現在と今後について詳しく解説していきます。

ベトナムの高速道路とは

現在ベトナムでは、首都や大都市への一極集中を緩和し、地方中核都市を分散的に発展させるため、基幹となる交通インフラの整備を進めています。この動きは、2024年8月にトー・ラム国家主席が共産党書記長に就任してから活発化しており、ハノイ市やホーチミン市の主要都市を始め、地方中核都市を結ぶ路線の建設・延伸も重点政策となっています。

次からは、ベトナムの高速道路の開通状況や現在の課題を紹介していきます。

ベトナムの北端ランソン省から南端カマウ省までの高速道路が開通

2025年12月、ベトナム北端ランソン省から南端カマウ省までを一本でつなぐ高速道路が完成しました。2025年末の段階では一部区間で最終段階の工事が続いていますが、大部分がすでに通行可能となっています。

従来、ベトナムの北端から南端までは一般道の国道1号線で結ばれていました。今回の高速道路の開通によって、国道1号線の渋滞が緩和され、国内移動の大幅な改善が期待されています。

2021年〜2025年に2,025kmの高速道路が開通

ベトナムでは、2021年〜2025年の間に2,025kmの高速道路が開通しました。2025年末時点での総延長は3,345kmであり、全体の約6割が4年の間に完成したことになります。

同期間では高速道路以外にも国道1,586km、海岸道路1,701kmが完成しました。さらには南北高速鉄道、ラオカイ〜ハノイ〜ハイフォン鉄道、フーコック島内の都市鉄道などの計画も進んでいます。

サービスエリア・休憩所の不足、安全対策の遅れが課題

ベトナムでは高速道路の開通が進む一方で、さまざまな課題が残っています。例えば、ベトナム南中部地方のビントゥアン省区間には、約200kmの間サービスエリアがありません。そのため、当該区間を移動する際には路肩でのトイレ休憩を余儀なくされており、安全上で大きな課題を残しています。

また、路肩が狭く非常時の停車スペースがない区間もあります。こうした状況は、後続車との接触事故や渋滞を引き起こす恐れがあり、高速道路としての機能を損なう要因にもなっています。

ベトナムの高速道路の今後

ここでは、ベトナムの高速道路について、今後の計画を解説していきます。

2030年までに高速道路の全長を5,000kmに拡大

2025年10月、ベトナム建設省は2030年までに、高速道路の全長を5,000kmに拡大することを発表しました。現状から約2,000kmが増加することになり、今後はベトナム西側地域を中心とした高速道路建設が進められる見込みです。

ただし、2025年9月の段階では約2,000kmに及ぶ新規区間は未着工です。2026年以降に、土地収用や関連手続きの進展とともに工事が本格化するとみられています。

各区間の拡張事業も進める

約2,000kmの新設工事に加え、既存区間の拡張事業も並行して進む予定です。前述の通り、高速道路としては開通しているものの、路肩が狭く「カムロ〜ラーソン間」のように2車線のみで運用されている場所もあります。

拡張工事の多くは2026年内に実施される予定です。今後の拡張工事によって、渋滞解消や地域経済の活性化が期待されています。

ロンタイン空港やカットライ港へのアクセスも改善見込み

ロンタイン空港やカットライ港など、ビジネス上重要な拠点へのアクセスも改善が見込まれています。2026年9月にはロンタイン空港とホーチミン市を結ぶ高速道路の開通、2025年12月にはカットライ港とホーチミン市を結ぶ高速道路のインターチェンジ事業が提案されています。

・ロンタイン空港と高速道路整備

ロンタイン空港はベトナム南部ドンナイ省にある空港で、2025年12月に完成済みで、2026年上半期より本格的に稼働を開始します。ホーチミン市にあるタンソンニャット空港のキャパシティを補うために建設され、将来的にはすべての国際線がロンタイン空港に移管する予定です。

現在ホーチミン市からロンタイン空港へは、一般道を利用した場合、1時間半ほどの時間がかかります。高速道路の開通後は1時間以内に短縮される見込みで、南部経済圏全体の物流を支える重要な道路になることでしょう。

・カットライ港周辺の高速道路計画

カットライ港はドンナイ川に面した港で、ホーチミン市の東の外れに位置しています。1日あたり約2万台の車両が出入りし、年間約9,000万トンの貨物が通過する港で、ベトナムで最大規模の取扱い量があります。

カットライ港には往来する車両が非常に多く、高速道路の出口付近では渋滞が慢性的に発生していました。こうした状況を受け、2025年12月には高速道路と直結するインターチェンジの改善案が提出され、交通動線の見直しが進められています。

まとめ

ベトナム政府は「国の発展のためにはインフラ整備は不可欠」という方針のもと、高速道路の整備を進めています。2025年末の時点では国土の東側を縦断する高速道路が開通し、国内のアクセスが大幅に改善しました。

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