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【2026年1月最新】インドネシアのスマトラ島の洪水被害状況

【2026年1月最新】インドネシアのスマトラ島の洪水被害状況

2025年11月下旬に、スマトラ島に熱帯低気圧の「セニャール」が到来しました。セニャールによる豪雨によって、各地で洪水や地滑りが発生し、2025年末の時点でも多くの人が避難を余儀なくされています。

本記事では、現在のスマトラ島の洪水被害や復旧状況について解説していきます。

インドネシアのスマトラ島の洪水被害とは

2025年11月25日にマラッカ海峡で発生したセニャールは、26日にインドネシアのスマトラ島のメダン付近に上陸しました。その後、勢力を保ったまま北東方向へ進路を変え、スマトラ島北部を離れてマレー半島側へ移動し、27日にはクアラルンプール北部周辺に影響を及ぼしました。

スマトラ島は赤道近くに位置していて回転の力が弱く、台風や熱帯低気圧は発生しづらいと言われています。直近の事例では、2001年にシンガポールの北約150kmで発生した台風「ヴァメイ」まで遡ります。

セニャールは当初「熱帯低気圧」に分類され、勢力は低いと予想されていました。しかし、その予想に反してセニャールは非常に強い雨をもたらし、メダンを始めとしたスマトラ島の都市に甚大な被害を及ぼすこととなりました。

次からはセニャールの被害状況について、より詳しく解説していきます。

スマトラ島内で大規模洪水が発生

セニャールの豪雨によって、洪水、土砂崩れ、橋の崩落が発生しました。特に被害が大きかった地域としては、スマトラ島の北西部にあるアチェ州、北スマトラ州、西スマトラ州が挙げられます。

現地当局や報道による暫定的な集計では、セニャールによる犠牲者数は1,000人を超え、避難者は100万人以上に達するとされています。今も道路や橋の崩落しており、移動が困難な地域も多く、復旧には長い時間を要する見通しです。

タイやマレーシアも被害に

セニャールはスマトラ島だけでなく、タイの南部やマレーシアのペナン州やクアラルンプール、マラッカ州やジョホール州にも被害を及ぼしました。タイ南部では「300年に一度」と表現されるほどの洪水が発生したと言われています。

前述の通り、スマトラ島周辺では台風の発生頻度が低く、周辺国も含めて大規模な水害を想定したインフラ整備や防災対策が十分ではありませんでした。今回についても、異常気象に対する備えの不足が、被害の拡大に影響した可能性があるとの指摘もあります。

経済損失は68.7兆ルピア(約6,400億円)に

インドネシアの経済法律研究センターは、スマトラ島の豪雨による経済損失は「68.7兆ルピア(約6,400億円)」に達したと発表しました。この数字はインドネシアのGDPの0.3%に相当します。

今回スマトラ島で被害があった地域は、農業や鉱業が盛んな場所が多く含まれます。森林伐採による自然破壊が洪水被害を拡大させたとの指摘もあり、一部の会社には営業停止処分が下されています。

気候変動により暴風雨の強度が増大

近年の地球温暖化による気候変動によって、暴風雨の強度が増大しています。海の水温が上昇すると、温かい海水が台風のエネルギー源となる大量の水蒸気を供給し、従来よりも雨量・風力が強まりやすい状態を作りやすくなります。

2025年11月にはインドネシアのスマトラ島を始め、タイやマレーシア、ベトナム、ラオス、スリランカでも大規模な洪水被害がありました。暴風雨による災害は特定地域に限らず、世界的な拡大傾向にあるといえるでしょう。

スマトラ島の洪水被害からの復旧状況

ここでは、洪水被害後の復旧状況について解説していきます。

水が引いていない地域も多い

洪水が発生して1ヶ月が経過した2025年12月末時点でも、まだ水が引いていない地域が多くあります。もっとも大きな被害が出たスマトラ島北西部のアチェ州には、瓦礫と流されてきた木々の山が大量に残っており、一部ではまだ孤立している集落もあるようです。

こうした状況を受けて、復旧が遅れる中、海外の政府からは支援の意向を示す声も上がっています。一方で、インドネシア政府は現時点ではこれらの申し入れを受け入れていないようです。一部では、政府は被害の実態や洪水の背景が表に出ることを避けたいのではないか、との見方も出ています。

必要な物資や医薬品の不足が深刻

被災地の復旧が思うように進んでいない背景には、スマトラ島へ行くには基本的に空路の利用が必要な点や、道路・橋の陥落や燃料不足といったインフラ面の制約がある点が挙げられます。物資輸送のハードルが高く、特にトイレやシャワーなどの衛生施設や医薬品は不足しているようです。

被災地では皮膚病やせき、かゆみといった、洪水に起因する感染症や体調不良が広がっています。被災者の中からは「食糧には余裕があるが、家を再建して今までの生活を取り戻すためには外国の支援が必要だ」という声が上がっています。

政府は復旧・復興計画を準備

インドネシア政府は、今回の洪水被害に対する復興計画を実施・計画を進めています。現在検討・実施されている主な支援策は以下の通りです。

人的支援:清潔な水の供給や医療支援、救援物資の配布のために48,000人以上の労働者を動員
スマトラ北部の水田復旧:被害のあった水田の復旧に約5兆ルピア(約470億円)の予算を確保
中小企業向けの支援:製造機器の導入や技術支援、市場へのアクセス拡大のためのパートナーシップ構築など

インドネシア政府は、被災地の再建に向けて「あらゆる国家資源を投入する」と表明しています。しかし、前述の理由から思うように進んでいない背景があり、被災者の間では支援活動のペースに不満が高まっています。

まとめ

サイクロン「セニャール」は、スマトラ島を始めとした地域に甚大な被害をもたらしました。想定外の規模となった背景には、熱帯低気圧や台風が発生しづらいという地域特性から十分な備えが進んでいない中、強力化した暴風雨が到来した点が挙げられます。

インドネシア政府は海外からの支援申し入れを断り、国内主導での対応を進めていますが、インフラ寸断によって復旧は遅れています。今後の対応次第では、被害の長期化も懸念されており、スマトラ島を含むインドネシア全体の経済にも波及する可能性があるでしょう。

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