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ベトナムと諸外国の関係性(アメリカ大統領来越を経て)

ベトナムと諸外国の関係性(アメリカ大統領来越を経て

ベトナムと諸外国の関係性(アメリカ大統領来越を経て

ベトナムは中国とラオス、カンボジアと国境を接していて、諸外国とは概ね良好な関係を築いています。毎年5%前後の経済成長を遂げており、アジア、ヨーロッパなど多くの国からの投資が集まっている国です。

本記事では、中国やアメリカを始め、韓国や日本など諸外国との関係性について詳しく解説していきます。

ベトナムと諸外国の関係性とは

2023年、ベトナムには世界各国の要人が訪れています。9月10日にはアメリカのバイデン大統領が来越し、ベトナムとの間で包括的戦略パートナーシップを結びました。包括的戦略パートナーシップとは、2国間で経済、安全保障や環境対策、インフラ整備など幅広い分野で協力関係を築くことです。

ベトナムは外交上手ともいわれており、それを象徴する出来事に新型コロナのワクチン外交があります。ベトナムは、米中がせめぎ合う南シナ海に面する地理的な利点を利用して、アメリカや中国から支援を引き出し、予算を9億ドル(約1,350億円)を節約したとされています。

ベトナムは、アメリカを始め韓国、日本、ヨーロッパ諸国とも良好な関係を築いています。

ベトナムと諸外国の関係性

ここでは、ベトナムと諸外国との関係性を、国やエリアごとに紹介していきます。

アメリカ
中国
韓国
日本
東南アジア諸国
ヨーロッパ諸国

それぞれの国とどのようなつながりと関係があるのか、詳しく見ていきましょう。

アメリカ

アメリカは輸出先では1位、輸出先では2位と、ベトナムにとって貿易面で重要な国です。アメリカからは新型コロナ流行時にワクチンを無償で譲り受け、2023年9月にはバイデン大統領が来越するなど、良好な関係を築いています。

かつてはベトナム戦争の敵国でしたが、現在ではその影響はほとんど感じられません。多くの人々がアメリカの文化に憧れを抱き、各大学の成績優秀な学生たちは、アメリカに渡ってキャリアを築くことを目指しています。

中国

隣接する中国はアメリカと並ぶ重要な国で、輸出先としては2位、輸入先では1位です。陸路でつながっていて距離的にも近く、ベトナム北部地域を中心に多くの物資のやり取りがあります。

直近では、2022年10月にはグエン・フー・チョン書記長が中国へ訪問して習近平主席と会談し、包括的戦略パートナーシップの継続的な促進を行うことが発表されました。

しかし、南沙諸島問題や土地の貸し出しなど燻っている問題もあります。2014年と2018年には経済特区の新設を巡り大規模な反中デモが行われました。そのため、一部では今でも中国を敬遠する人もいます。

韓国

韓国はベトナムの輸出先としては3位、輸入先としては2位です。ベトナム在住韓国人は、日本の10倍の数字となる20万人がいます。

地理的にも近い韓国は、ベトナムを重要な製造拠点として捉えています。2021年はサムスンの売上がベトナム全体のGDP20%を占めました。2010年代半ば以降、韓国企業のベトナム進出ブームが続いており、今も多額の投資が行われています。

一方で、ベトナムは韓国企業に依存しすぎている面もあります。年々人件費が上がる中で、今まで通りの投資が行われていくかに注目が集まります。

日本

日本とベトナムは今年外交樹立50周年を迎えたように、古くから良好な関係を築いてきました。反日感情もなく、街では日本語や日本の文化を見かけることも少なくありません。

ベトナムにとって日本は輸出先で4位、輸入先で3位の国で、年々数字自体は伸びています。しかし、2023年のベトナムに対する対内直接投資額は国別で6位と、中国や韓国、台湾、香港よりも少ない数字となっているのが現状です。

また、ベトナム在住の日本人は2万人程度であり、中国人と韓国人と比較するとおよそ10分の1しかいません。各国がベトナムに対する投資を強化している中で、少しずつ日本の存在感がなくなりつつあるようにも感じます。

東南アジア諸国

ベトナムはカンボジア、ラオスと国境を接しています。カンボジアとは歴史的な背景もあり、関係性はあまりよくないとされています。2014年にはプノンペンのベトナム大使館の広報官が「クメール・クロムの土地は、もともとはベトナムのものである」と発言したことで、デモ隊が旗を燃やし抗議を行うといった過激な行動にも発展しました。

ラオスとは同じ社会主義国であり、かつては協力してアメリカと戦った同士であることから関係性は悪くありません。ただし、ラオスでビジネスするベトナム人に対して、よく思っていない人も一定数いるようです。

ヨーロッパ諸国

ベトナムはかつてフランスの植民地でしたが、今その影響はありません。

2022年11月には、ドイツのショルツ首相がベトナムを訪問。ショルツ首相は、ベトナムを中国からの製造拠点の移転先として重要な国と捉え、貿易関係の強化を望んでいることを発表しました。

ベトナム人の中にはヨーロッパの文化に憧れを持っている人も少なくありません。ドイツやイタリアに留学して就職を希望する人や、技能実習生として出稼ぎに行く人も近年増えているようです。

まとめ

ベトナムはアメリカや中国を中心に、多くの国と良好な関係を保っている国です。毎年経済成長と人口が増加しており、先進国からも有望な投資対象国として見られています。

これらの国々との関係は、ベトナムの経済的な発展において大きく後押しをしています。今後ベトナムは、世界でより一層重要な役割を果たしていくことでしょう。

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