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ベトナムのロンタイン空港とは

ベトナムのロンタイン空港とは

ベトナム最大の都市であるホーチミン市では、総敷地面積5,000ヘクタールのロンタイン空港の本格稼働が近づいています。ロンタイン空港は将来的にすべての国際線の発着を行う予定であり、東南アジア屈指のハブ空港として機能することを目指しています。

本記事では、ベトナムのロンタイン空港の概要や、今後の計画について解説していきます。

ベトナムのロンタイン空港とは

ロンタイン空港とは、ホーチミン市の東に新設される空港です。開港の年間処理能力は旅客2,500万人、貨物は120万トンであり、将来的にはすべての国際線と一部の国内線を受け入れる予定です。

ロンタイン空港は2025年12月に第1期工事が完了し、同月19日には初めてハノイからの飛行機を受け入れました。ロンタイン空港は2026年内に本格稼働を始める予定で、現行のタンソンニャット空港に発着している遠距離路線から、段階的に移行していきます。

ベトナムのロンタイン空港の概要

ここでは、ベトナムのロンタイン空港の規模やアクセス方法を紹介していきます。

総投資額160億ドルの国家プロジェクト

ロンタイン空港は、総投資額160億ドル(約2兆5,600億円)の国家プロジェクトです。160億ドルは、2025年のベトナムの名目GDPの約3%にあたる数字であり、インフラ整備の中でも特に規模の大きいプロジェクトの一つといえます。

第1期工事では、滑走路2本と旅客ターミナル1棟、貨物ターミナルや管制塔など関連施設が整備されました。タンソンニャット空港から国際線の段階的な移行を行っており、公式としては2026年9月2日(ベトナム建国記念日)の開業を見込んでいます。

ホーチミン市の東約40kmに位置する

ロンタイン空港は、ホーチミン市の中心地から東に約40km、車で約2時間の場所に位置する空港です。中心地から車で10分ほどでアクセスの良いタンソンニャット空港と比較すると、市街地からはやや離れた立地となります。

現在はロンタイン空港周りの交通インフラ工事が複数進んでおり、2026年内に「ホーチミン市〜ロンタイン〜ザウザイ(ドンナイ省)間」が開通する見込みです。また、鉄道(メトロ)の延伸計画もありますが、開通は2030年内とまだ先の日程を予定しています。

年間1億人の旅客数の受け入れを目指す

ロンタイン空港は、第1期工事完了後の開業時には年間2,500万人、第2期で年間5,000万人、第3期で年間1億人以上の旅客に対応できるベトナム最大の空港となる予定です。開業後も順次拡張工事を行い、東南アジアを代表する空港になることを目指しています。

将来的には、滑走路を最大4本、旅客ターミナルを4棟まで増やす予定です。日本からの国際線も順次ロンタイン空港に集約されることになるため、従来利用されてきたタンソンニャット空港よりも、中心部へのアクセス時間が長くなる点を考慮する必要がでてきます。

ベトナムのロンタイン空港が建設された理由

ホーチミン市では、タンソンニャット空港が長年利用されてきました。ここでは、ベトナムのロンタイン空港が建設された理由を解説していきます。

急増する旅客や航空貨物需要に対応

タンソンニャット空港へ訪れる旅客や、海外から送られてくる航空貨物は年々増え続けています。2022年には3,400万人程度だった旅客は、2023年以降は4,000万人を超えるようになりました。

また、ベトナムの2025年の国際貨物輸送量は約130万トンで、前年比で22%という大きな伸びを記録しています。国内最大の空港であるタンソンニャット空港は旅客と貨物両方で重要な役割を担っており、需要増加への対応が課題となっています。

現行のタンソンニャット空港が過密状態

ここ数年の観光客や出張者の増加により、タンソンニャット空港はキャパシティオーバーによる混雑状態が続いています。2025年には年間4,200万人を受け入れていますが、設計上の受け入れ人数は3,000万人程度とされています。

こうした問題を受け、2025年4月にはタンソンニャット空港の第3ターミナルが開業しました。しかし、目に見えた成果を得られておらず、依然としてチェックインカウンターと入国審査の待ち時間や、出発の遅延は日々発生しています。

ハブ空港として競争力向上

前述の通り、現在ホーチミン市に乗り入れている国際線は、今後ロンタイン国際空港に集約される見込みです。国際線を一つのハブ空港にまとめることで、国際的な競争力を高める狙いがあると考えられます。

ロンタイン空港はホーチミン市郊外の居住者が少ない地域にあります。これにより、夜間を含めた24時間の空港運用が可能になり、発着枠の拡大や将来的な航空需要の増加にも対応できると期待されています。

ベトナムのロンタイン空港の今後

ロンタイン国際空港は、ホーチミン市中心部から距離があるため、アクセス面の課題も指摘されています。現在は鉄道が未整備で道路交通への依存度が高く、渋滞時には3時間ほどかかることもあります。

この点について、トー・ラム書記長は「移動に2時間かかり、渋滞の懸念があれば利用者は集まらない」「30分以内の到達を求める」と指摘しています。ロンタイン空港の本格稼働に向けては、高速鉄道の整備・拡張やメトロの延伸など、総合的な交通ネットワーク構築が求められているといえるでしょう。

まとめ

ロンタイン国際空港は、急増する航空需要に対応するために建設が進められているベトナム最大級のプロジェクトです。将来的には年間1億人以上の旅客に対応する計画で、ベトナムの航空輸送の中心的な役割を担うことが期待されています。

一方で、ホーチミン市中心部から距離があるため、アクセス面の課題も指摘されています。今後は高速道路や鉄道などの交通インフラ整備を進め、利便性を高めることが重要になるでしょう。

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