インタビュー
株式会社近鉄エクスプレス

アジア戦略を加速

近鉄エクスプレス(以下、KWE)は航空貨物、海上貨物、倉庫などロジスティクス事業のワンストップサービスを全世界で提供している。現在、成長著しいアジア地域での戦略を加速。エレクトロニクス、自動車部品、ヘルスケア分野などを中心に事業を深耕している。

アジア戦略を加速

東南アジアでは、シンガポール、タイ、ベトナム、フィリピン、インドネシアなどでの事業の底上げを図っている。中国~ベトナムといったクロスボーダー輸送にも対応している。アジア間の輸送に加え、各国での国内物流にも力を入れており、顧客の要望にきめ細かく対応できる体制を整備している。最近、経済成長で注目を集めるインドネシアでも、同社の事業はワンストップで提供されており、消費財関連の物流も経済が豊かになるにつれ、増加しているという。

同地域では2015年の東南アジア諸国連合(ASEAN)統合による物流、貿易分野の円滑化、通関手続きの簡素化などが構想されており、KWEでもASEANクロスボーダー物流の進展に期待し、各国の拠点の強化を進めている。大岡統括課長は、「各国では、国際間輸送や輸出入手続きだけでなく、最近は国内向け配送・ロジスティクスの需要が増えている。国によっては、VMI対応、冷蔵設備のある倉庫も保有したコールドチェーン対応もしており、高度化する顧客ニーズに対応している」としている。

インドでは、デリー、ムンバイなど全国計11箇所に拠点を持ち、2012年には現地企業との合弁会社Gati-Kintetsu Expressを設立している。インドをほぼ網羅するトラック網(1日4,000台以上運行)では、ITを活用。GPSで配送情報を管理し、倉庫では高度なロジスティクスサービスを実施、好評を博している。2015年1月、「インド開発室」を日本本社に設置しており、インドにおける物流実務経験豊富なスタッフが、国際輸送だけではなくオーダー管理を含めた3PLやインド国内輸送、Eコマースの利用など、インドにおけるあらゆる物流サービスに関する相談に対応。同国での需要の取り込み強化を図っている。

顧客ニーズにきめ細かく対応していくには、ネットワーク拡大が欠かせない。アジアの新興国にも、駐在員事務所を配備。カンボジアには、2015年2月に現地法人を設立した。外資系企業の参入が始まったミャンマーや、ラオス、バングラディッシュでも、国際・国内輸送、ロジスティクスのワンストップサービスを提供している。照沼部次長は、「アジアを点と点だけでなく、面でつなぎ、陸海空のワンストップショッピングを可能にしている。精度の高いITで情報管理し、顧客の物流の見える化を支援している」と話す。

さらに、KWEには、現在全世界で約1万1,000人の社員がいるが、そのうち日本人は約2,000人にとどまるという。グローバル物流企業として、ナショナルスタッフの幹部登用も進んでおり、ダイバーシティを実現している。今後も、グローバルロジスティクス事業のさらなる進展を目指し、人材教育にも力をいれていく方針だ。


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