自社倉庫の空室問題を解決する、リーシングマネジメントとは

CREコラム

自社倉庫の空室問題を解決する、リーシングマネジメントとは

リーシングマネジメントとは、倉庫オーナーに代わって市場調査から戦略立案、テナント誘致、契約締結までを一貫して行うサービスです。単なるリーシングではなく、オーナーにとって好条件なテナントを誘致し、中長期的な収益最大化を目指します。

本記事では、物流分野に強みを持つシーアールイーが、空室長期化の原因からリーシングマネジメントの業務プロセス、メリットと注意点について解説します。

自社倉庫の空室が埋まらない理由|物流倉庫の市場動向との関連

倉庫の空室が長期化している背景には、物流不動産市場の需給バランスやテナント企業の物流拠点に求める条件の変化があります。

物流倉庫市場の現状と需給バランスの変化

出典:株式会社シーアールイー| 倉庫・物流不動産 マーケットレポート調査情報 をもとに制作
出典:株式会社シーアールイー| 倉庫・物流不動産 マーケットレポート調査情報 をもとに制作

シーアールイーの独自調査※1によると、首都圏の1万㎡以上の賃貸物流倉庫の空室率は、2025年9月末時点で9.87%となっています。
この空室率の背景には、2022年〜2023年の新規供給の急増があります。物流不動産市場の拡大により、この2年間は年間100万坪を超える新規供給が続きました。一方、需要は80万坪前後で推移したため、需要を大きく上回る供給により、市場に消化しきれない倉庫が蓄積され、需給バランスが大きく変動し、空室率が上昇しました。
しかし、2024年以降、新規供給量は100万坪を下回り、2026年には65万坪程度に落ち着くと見込まれています。需要がこれまでと同水準で継続されれば、大量供給の波の収まりともに、需給バランスも正常化し、空室率も良化していくと考えられています。

※1:全国主要エリアのテナント募集を行っている10000㎡以上の貸し倉庫(物流倉庫)の2025年9月末時点の募集状況をもとに調査

買い手市場で選ばれる倉庫・選ばれない倉庫

需給バランスの正常化により空室率は良化していく見通しですが、大量供給期に建設された倉庫が市場に存在するため、すべての倉庫が消化されるわけではありません。選択肢が豊富な買い手市場では、テナント企業のニーズに合致する倉庫と合致しない倉庫で、稼働率に差が開く状況となっています。

この背景には、物流業界が直面する構造的な課題があります。労働力不足、物流コストの上昇、規制強化といった環境変化の中で、テナント企業が倉庫に求める条件は変化しており、その変化に対応できるかどうかが、空室の長期化を左右する要因となっています。

テナント企業のニーズが変化する3つの背景

背景①2024年問題による物流効率化の加速

トラックドライバーの労働時間規制により、3PL事業者や物流企業は輸送・配送の効率化を最優先課題としています。具体的には、ドライバーの待機時間削減、拠点の最適配置などが求められており、これらを実現できる立地条件が厳しく評価されるようになりました。​

背景②人手不足による労働力確保をもとにした立地選定

人手不足が深刻化する中、テナント企業が労働力を確保するために、周辺の労働人口や、通勤インフラの充実、周辺の競合施設の有無などをもとに、拠点選定を行います。人材確保が厳しいエリアでは、配送効率の観点では選択肢になった倉庫であっても、倉庫全体の運営コストを鑑みて選択肢から外されるケースもあります。

背景③自動化・機械化への対応ニーズ

多くの企業が倉庫の自動化を検討しています。そのため、十分な電気容量、自動化設備を導入できる天井高や床荷重、倉庫仕様の拡張性が重要視されています。
これまでの人作業中心の倉庫は、自動化前提の物流オペレーションを想定していないため、選定候補から除外されてしまうリスクがあります。

倉庫の空室を解消する、リーシングマネジメント

こうした状況下では、テナントからの問い合わせを待つ受動的な空室対策では十分とは言えません。そのため、テナント企業の需要を的確に捉え、物件価値を訴求していく能動的な活動が空室対策には有効です。

専門家による包括的なリーシング業務委託サービス

リーシングマネジメントは、最適なテナント企業を戦略に基づいて能動的に探し出し、倉庫の価値を積極的に提案してマッチングさせるサービスです。倉庫の潜在的な価値を最大限に引き出し、それを必要とする企業に的確に届けることで、空室期間の短縮と収益の最大化を目指します。

主な業務プロセス

対応業務は、市場調査・分析による賃貸戦略の立案から募集活動、交渉、契約締結まで多岐にわたります。具体的な業務プロセスとしては、まず物件の現状と市場動向を把握したうえで、ターゲットになり得るテナントを選定します。次に、賃料相場や競合物件のデータを収集し、募集方法や賃料設定などを立案し、計画に基づき募集活動を本格化させます。契約締結後も、テナント企業へのフォローアップや定期的なコミュニケーションを行い、契約更新の交渉や退去時の対応も含め、長期的にサポートします。

リーシングマネジメントを活用する3つのメリット

倉庫へのテナント企業の誘致において、リーシングマネジメントを活用することのメリットは大きく3つあります。

メリット①法規制や業界特有の要件に対応できる専門性

物流倉庫のリーシングは、建築基準法や消防法など各種法的制限に加え、用途地域による制約、倉庫業法の登録要件など、複雑な法規制への対応が求められます。物流倉庫に特化したリーシング業者は、これらの規制を熟知しており、テナント企業の業種・業態ごとに異なる運用要件を踏まえた適切な提案が可能です。
例えば、冷凍・冷蔵倉庫を必要とする企業には電気容量や設備仕様を確認した上で提案するなど、専門的な知見がなければ見落としがちな要件を事前にクリアすることで、契約時のトラブルを防ぎ、スムーズなテナント誘致を行えます。

メリット②非公開情報とネットワークを活かした対応力

物流倉庫市場では、公に募集されていない物件や、webサイト等で公開されている情報だけでは詳細な仕様や空室状況が把握できない物件が多く存在します。リーシング業者は、長年の取引実績から構築した業界ネットワークを通じて、こうした非公開情報を保有しています。
また、3PL事業者や物流企業との直接的な関係を持つため、公表前の拠点移転計画などのニーズを把握し、検討早期の段階から提案を進めることができます。公開情報のみに頼る自社での募集活動では接点を持てない潜在的なニーズを持つ企業にもアプローチ可能な点がリーシングマネジメントを活用するメリットの1つであると言えます。

メリット③物件の特性を見極めた戦略的な価値訴求

物流倉庫は、立地条件、建物仕様など、物件ごとに独自の特色を持ちます。リーシング業者は、この特性を的確に評価し、物件の強みを最も必要とするテナント企業を特定してアプローチします。

例えば、EC事業者の既存拠点配置を把握していれば、立地条件が劣る倉庫でも「都心近辺の配送拠点の負荷を分散し、未カバーエリアへの翌日配送を実現する拠点」などテナントニーズと物件特性を結び付けた提案が可能です。一見課題に見える要素も、特定の企業や使用用途では評価される場合があり、そうした独自の価値を引き出すことで、競合物件との差別化を図り、適正賃料での早期成約を実現します。

リーシングマネジメントを活用するときの3つの注意点

1点目は、適切な業者の選定です。業者を選定する際は、物流倉庫での成約実績と専門性が重要です。対象エリアでの取引経験、類似物件でのリーシング成功事例、保有する企業ネットワークの広さを確認しましょう。また、報告頻度やコミュニケーションの質も業者選定の判断材料となるため、複数の業者から提案を受け、専門性と提案内容を比較検討しましょう。

2点目は、費用構造と契約条件の明確化です。業者への依頼には仲介手数料や広告費が発生するため、契約前に費用構造を明確にする必要があります。報酬体系(成功報酬型か固定費型か)、支払いタイミング、追加費用の有無を確認し、投資対効果を考慮した契約を結びましょう。

3点目は、目標賃料とテナントの選定基準の明確化です。各条件の優先順位を整理し、事前に共有することが重要です。

以上の3つの注意点をもとに、リーシングマネジメントを活用する際は、自社の方針を明確にし、業者と密に連携することが重要です。

まとめ

物流倉庫の空室長期化には、市場の需給バランスやテナント企業の物流効率化、労働力不足、自動化対応といったニーズの変化が影響しています。リーシングマネジメントを活用することで、業界知見とネットワークを活かした提案により、物件特性に合ったテナントの早期獲得が可能になります。
ただし、リーシングマネジメントの成否は、委託する業者の経験値と連携体制によって大きく左右されます。物流不動産におけるリーシング経験が豊富な会社に依頼することで、確実なテナント誘致につながります。

物流不動産に60年以上携わってきたシーアールイーは、長年培ってきたノウハウと業界ネットワークをもとに、物件の潜在的な価値を最大限に引き出し、最適なテナント企業とのマッチングを実現します。自社倉庫の空室問題でお悩みの際は、豊富な実績を持つシーアールイーにぜひご相談ください。

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