CREフォーラム レポート
株式会社MUJIN

(レポート)MUJIN 知能ロボットコントローラによる物流現場でのピースピッキング自動化

会社概要

会社概要

株式会社MUJIN
CEO 兼 共同創業者
滝野 一征 (たきの いっせい)氏

株式会社MUJINは、2011年に創業した会社で、現在、社員数は約90名です。次世代ロボットコントローラ「MUJINコントローラ」や、3Dビジョンシステム「MUJIN 3Dビジョン」の開発・販売、物流ロボットソリューション事業を主に行っています。

物流業界を取り巻く環境とロボットの需要

年々、日本の生産年齢人口は減少してきており、物流分野の人手不足問題は深刻化しています。しかし人材確保が難しくなってきている中でも、会社としては常に成長し続けなければなりません。そこで考えられる人手不足の解決策のひとつが「省人化」、つまりロボット化です。

産業用ロボットの4大問題

人それぞれ、ロボットのイメージがあると思いますが、MUJINが対象にするロボットは産業用ロボットです。産業用ロボットというのは、頭も足もない、腕だけのロボットです。ハードである腕の部分(アーム)とソフトであるコントローラがセットになって、ロボットを動かすことができます。MUJINでは、ソフト部分のコントローラの開発・販売を行っています。

産業用ロボットに関心がある会社は多いですが、まだまだ普及は進んでいません。その理由は大きく分けて4つあります。

1つ目は、ロボットコントローラが汎用的でなく、メーカーごとに操作方法が全く違うという点です。

2つ目は、ロボットコントローラの操作性が悪く、ティーチング自体が難しいという点です。ロボットを動かすには、プログラミングしてティーチングしなければならないのですが、その作業が非常に難しいのです。

3つ目は、センサーと連携する知能化が難しいという点です。ロボットにセンサーやカメラを付ければロボットが勝手に動いてくれると思われる方もいるかもしれませんが、センサーやカメラで知覚してロボットが動くには、より難しいティーチング作業が必要になります。

4つ目は、ロボットコントローラ、オペレーションシステムを作るのが難しく、新規ロボットメーカーになるのが困難であるという点です。

以上の4つの問題点を解決し、産業用ロボットを普及させるために、私たちは、汎用性のある知能的なコントローラ、「MUJINコントローラ」を開発しました。

MUJINコントローラ(次世代ロボットコントローラ)

「MUJINコントローラ」は、誰でも簡単に、あらゆるメーカーのロボットに使うことができる、ロボットを知能化できるコントローラです。

「MUJINコントローラ」の最大の特徴は、「モーションプランニング」というAIの技術を使うことで、ティーチングなしでロボットを動かせる点にあります。このティーチレス技術により、いかなる荷姿の品種でも自動ピッキングが可能になります。

MUJIN 3Dビジョン

いろいろな現場にロボットを普及させたいというのが私たちの会社の目標でありますが、特に物流分野にロボットを導入してもらうために開発したのが「MUJIN 3Dビジョン」です。
今まで物流分野にロボットが普及しなかった最大の原因は、物流が扱う物が超多品種であるという点にありました。私たちが「MUJIN 3Dビジョン」を開発しようと考えたのは、それまで多品種に対応する3Dビジョンが存在しなかったからです。

多品種に対応できる「MUJIN 3Dビジョン」とティーチング不要の「MUJINコントローラ」を組み合わせて使うことで、物流現場でのピッキング作業の省人化が可能になります。

MUJINのピースピッキングシステム

私たちは、「MUJINコントローラ」と「MUJIN 3Dビジョン」を使って自動ピッキングができるシステムを作り上げました。「MUJINコントローラ」による完全ティーチレスと「MUJIN 3Dビジョン」による高精度の3次元認識に加えて、MUJIN独自の登録システムによる超多品種対応も実現しました。この登録システムにより、箱物からボトルまで様々な商品を瞬時にスキャン・登録することが可能となり、登録商品に合わせて速度やエリアを設定し、安定運用をすることができます。

また、MUJINには物流専門の技術チームがあり、ロボットを活用した完全自動倉庫化の提案、インテグレーション、アフターサポートまで行っています。

ロボット普及を妨げる固定設備問題

物流倉庫の作業において一番手間がかかるピッキングにロボットを導入したいと考えない事業者はいませんが、実際に導入しているどころかトライしているところもまだ少ないです。
なぜなら、ロボットを動かすには、倉庫をロボットが動ける環境にする必要があり、テストをするにも大規模な投資が要るからです。アームロボット数台だけなら3億円ぐらいで済みますが、コンベア等のマテハン機器を設置し自動倉庫化するには30~40億円かかります。
⻑期的なスパンで効果を最⼤化するためには、もちろん⼤がかりな設備投資が最適ではありますが、3PL業者のようなそもそも固定設備を全く持てないという会社様にとっては、マテハン周辺機器をそもそもテーブルに乗せることができず、そのためロボット導入も断念するケースが多い のが事実です。

大規模投資不要のMUJIN独自のロボットソリューション

そこで現在、私たちが提案しているのが、「デパレタイズ」と「パレットAGV」を組み合わせた新たな物流自動化ソリューションです。パレット搬送用のAGVが、荷物を積載したパレットを自動でロボットのもとへ運び、AGVの動きと連携したデパレタイズロボットが荷下ろしします。
この方法であれば、自動倉庫化に必要な大規模投資をしなくても、倉庫へのロボット導入が可能になります。
もちろんMUJINとしては、⾼密度保管が可能で能⼒も安定するマテハンを第⼀推奨にしておりますが、固定設備を持てないがためにロボット導入に踏み切れなかった事業者の方々には、ぜひこの方法で倉庫の自動化を試してしていただき、まずはロボットの重要性を実感していただきたいと考えています。

物流は「コスト」ではなく「戦略」

今まで物流は単なる「コスト」として捉えられることが多かったのですが、最近では「戦略」と位置づける会社が増えています。物流部門を効率化することが会社の成長の鍵となると考えられるようになってきているのです。

ロボットの技術は年々進化していますので、物流分野にも積極的にロボットを導入していただきたいと考えます。

講師紹介

株式会社MUJIN
CEO 兼 共同創業者
滝野 一征 (たきの いっせい)氏

株式会社MUJIN
CEO 兼 共同創業者
滝野 一征 (たきの いっせい)氏

米国大学を卒業後、ウォーレン・バフェットが保有し、製造業の中でも世界最高の利益水準を誇る超硬切削工具メーカー、イスカル社でキャリアをスタート。生産方法を提案、構築する技術営業として受賞も経験。現場のプロとして多くの実績を積む。その後、ロボットの知能化により世界の生産性向上に貢献したいという想いを胸に、2011年に出杏光魯仙(であんこう・ろせん)博士と、2011年にMUJINを設立。

企業 株式会社MUJIN

募集要項

イベント名 第51回CREフォーラム|『 MUJIN 知能ロボットコントローラによる物流現場でのピースピッキング自動化 』
日時 2019年 2月 8日(金) 14:30開場 15:00開始 16:40終了
会場 虎ノ門ツインビルディング西棟地下1階
東京都港区虎ノ門2-10-1
参加対象者 荷主・物流企業 様
参加費/定員 無料/70名限定 (定員数を超えた場合、申し込み期限前でも終了する場合があります)

本件に関するお問合せ

お問合せ先:
株式会社シーアールイー マーケティングチーム
担当:
石原圭子(イシハラ)、吉田瞳(ヨシダ)
メール:
leasing_mail@cre-jpn.com
電話:
03-5572-6604

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