CREフォーラム レポート
日本郵便株式会社

(レポート)日本郵便の物流ソリューション

日本郵便の成り立ち

日本郵便の成り立ち

日本郵便は、日本郵政グループのなかで「郵便・物流業務」を担っています。創業は1871年で、郵便事業が始まりです。やがて郵便小包事業を開始し、2001年には郵政事業庁となり、業務と監督が分離されました。2003年には公社化され、2007年に民営化、このときは郵便事業株式会社という名前でしたが、2012年に郵便局株式会社と合併して現在の日本郵便株式会社になりました。

日本郵便で取り扱っているものの多くは、手紙やゆうパックなど小さなものです。郵便物の全体数は2001年をピークとして減少傾向にありますが、ゆうパックや荷物の取扱数はここ数年、かなり増えてきています。

日本郵政グループの中期経営計画

日本郵政グループは、2015年度から2017年度の中期経営計画において、「トータル生活サポート企業」として「更なる収益性の追求」「生産性の向上」「上場企業としての企業統治と利益還元」という3つの課題を克服し、成長・発展していくための戦略を策定、さまざまな事業に取り組んでいます。

具体的には、まず「国内物流事業」においては、成長著しい通販市場や、eコマース市場を中心に積極的に営業展開をしていくとともに、オペレーション基盤を整備することで効率性を上げ、収益性を高めることを目標にしています。また「国内郵便事業」では、DMの需要喚起、小中高生を対象にした「手紙の書き方体験授業」、また新しいサービスであるデジタル・メッセージに取り組むことによって、減少傾向にある郵便引受物数と郵便収益を上昇させたいと考えています。

日本郵便の郵便・物流ネットワーク

日本郵便には全国を網羅する郵便・物流ネットワークがありますが、現在、そのネットワークを再編して、全体の生産性を向上させようと試みています。その一環として、個々の郵便局で行っていた郵便物、ゆうパック、ゆうメールなどの仕分け作業を各都道府県にあるハブ機能を有する地域区分郵便局などに集約化させ、業務の効率化を図ろうとしております。

また、郵便・物流ネットワークを利用した国内配送サービスに、ゆうパック、ゆうメール、レターパックなどがありますが、最近は、ゆうパケット、リターンパック、スマートレターなど新しいサービスも始めました。一方、国際的なサービスとしては、EMS、国際eパケット、SAL便、クールEMS、UGX(ゆうグローバルエクスプレス)などがあります。

ワンストップ物流ソリューションの取り組み

このように、日本郵便はもともと配送サービスを中心に業務を行ってまいりましたが、2015年度から、配送サービスだけでなく、販売支援サービスや国内外の物流業務を支えるサービスなどを包括した「ワンストップ物流ソリューション」を開始し、商品の受注、在庫管理、梱包、配送までをまとめて行うようになりました。

具体的には、たとえば、通販事業者や個人のお客様に対して、「ECサイト構築システム」「受注システム」「出荷システム」「倉庫管理システム」などの提供を始めました。お客様には、それぞれのシステムを自由に組み合わせていただくことで、ご希望に合った利用ができるようになっています。

また、お客様の荷物の受け取りの利便性を向上させるために、無人ロッカー「はこぽす」をご利用いただくサービスも始めました。お客様は、不在で受け取れなかったゆうパックや、オークションサイトで落札した商品を、郵便局などに設置された「はこぽす」で好きな時間に受け取ることができます。今後は、このサービスをオープン化し、日本郵便の荷物だけではなく、他社様の宅配便の荷物の受け取りもできるようにしていきたいと考えています。

トール社買収による国際物流事業の拡大

今まで国内を中心に話をしてまいりましたが、最後に国際物流の話をしたいと思います。日本郵便株式会社は、2015年5月にオーストラリアの大手国際輸送物流会社のトール・ホールディングスを買収し、100%子会社化しました。

トールグループは、トールグローバルロジスティクス(TGL)、トールグローバルフォワーディング(TGF)、トールリソース&ガバメントロジスティクス(TRGL)、トールグローバルエクスプレス(TGX)、トールドメスティックフォワーディング(TDF)の5つのディビジョンで構成されており、世界55カ国に1,200以上の拠点を展開しています。従業員数は4万5,000人、航空貨物の取扱量は110万トン、海上貨物の取扱量は120万TEU以上、倉庫の全面積は300万平米です。

通常の貨物輸送を始めとして、チャーター便による輸送、危険貨物・特大貨物の輸送、通関の手配、配送管理なども手がけています。おもな取引ルートは、アジアからオーストラリア・ニュージーランドが一番強く、次いでアジアから北米、アジアからヨーロッパ、イギリス、南アフリカとなっています。

日本郵便株式会社は今後、世界中にネットワークを持つトール社をプラットフォームにし、国際物流事業を拡大・強化していきたいと考えております。これからも私たちは、日本トップクラスの物流企業として成長し続け、お客様のニーズにお応えしてまいります。

講師紹介

日本郵便株式会社
ソリューション企画部長 小池 信也 氏

日本郵便株式会社
ソリューション企画部長 小池 信也 氏

平成04年 郵政省入省
平成19年 郵便事業株式会社 オペレーション本部 オペレーション企画部担当部長
平成21年 同 人事部担当部長
平成25年 日本郵便株式会社 郵便事業総本部 営業本部営業部企画役
平成27年 同 ソリューション企画部長

募集要項

イベント名 第21回CREフォーラム|『日本郵便の物流ソリューション』
日時 2016年 2月26日(金) 14:30開場 15:00開始 16:40終了
会場 虎ノ門ツインビルディング西棟地下1階
東京都港区虎ノ門2-10-1
参加対象者 荷主企業 様、物流会社 様
参加費/定員 無料/70名限定 (定員数を超えた場合、申し込み期限前でも終了する場合があります)

本件に関するお問合せ

お問合せ先:
株式会社シーアールイー マーケティング部
メール:
leasing_mail@cre-jpn.com
電話:
03-5572-6604

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