CREフォーラム レポート
株式会社ブレインウェーブ

(レポート)EC物流を攻略する。 『はぴロジ』が目指す、これからのEC物流分散出荷プラットフォームによる新物流戦略。

会社概要

会社概要

株式会社ブレインウェーブ
竹野 公仁(たけの まさと)氏

株式会社ブレインウェーブは、1996年に7月に創業し、1997年4月に法人化しました。本社は大阪で、東京と福岡に支社があり、この3拠点で活動しています。本日紹介する「はぴロジ」というEC物流総合サービスは2008年にリリースしています。また、2018年4月には株式会社シーアールイーと資本業務提携を結んでいます。

企業理念

当社は企業理念として、「流通が変われば、世界が変わる」を掲げ、物流面から流通の新しいスタイルを提案し、世の中の健全な経済環境づくりと日本企業の活躍を支援しています。

具体的には、「はぴロジ」というサービスを中心に、クラウド物流で「つなぐソリューション」を実現し、分断された流通のスキマを埋め、関係するすべての人たちの負担を減らしていきたいと考えています。

EC物流の現状

「はぴロジ」の紹介に入る前に、物流業界が置かれている現状について触れておきます。

現在、日本の物流業界は、人材不足、ECによる荷物の大幅増加、配送会社の運賃値上げという三重苦の状態に陥っています。ヤマト運輸が値上げを決定した2017年が転換点となり、物流の危機が一気に表面化しました。

物流の危機(配送網の限界、倉庫の限界)

・配送網の限界 ~転換地点を迎えた物流領域~
EC配送の急増により、配送料が値上げされ、運べる荷物の量も制限されてきています。また一律送料が終了し、距離とサイズに応じた配送料がかかるようになり、大型倉庫に荷物を集中させてボリュームディスカウントで運賃を安くしてもらうという従来の方法が通用しなくなりました。

・倉庫の限界 ~倉庫の3大不足問題~
EC配送の急増は、倉庫にも影響を与えています。通販の荷物の扱いは、例えばチラシを入れる等、作業が煩雑・高度化し、ノウハウが不足しており、増大する作業量に応じた人手を確保できず、さらには作業に必要となるITインフラを整備できないといった3つの不足問題が生じています。

未来に向けた物流戦略 ~3つのキーワード~(分散出荷・流通シェアリング・自動化)

このような物流の危機を乗り切るためには、「分散出荷」「流通シェアリング」「自動化」の3つのキーワードが重要になってくると考えています。

・分散出荷
従来のように、1つの大型倉庫に荷物を集中させ、そこから全国へ配送するのではなく、これからは、いくつかの倉庫に荷物を分散させ、届け先の最寄りの倉庫から配送する方向へ転換していく必要があります。近い場所から送れば、早く、安く届けられるというメリットが出てきます。

・流通シェアリング
また、流通にまつわるあらゆるものを一企業だけで対応していては現在の物流の危機を乗り越えこることはできません。売り場や保管倉庫等の「場所のシェア」、輸送や宅配等の「移動のシェア」、作業員やデータ等の「リソースのシェア」、ショップや海外配送等の「販路のシェア」を進めて、流通に関するあらゆるものをシェアするシェアリングエコノミーの実現が今後望まれます。

・自動化
自動化の切り口にはさまざまありますが、例えば、EC業者と倉庫間のデータ連携により、出荷指示や送り状番号返却等を自動化することで、荷主の処理を待たずに出荷業務へ入ることが可能になります。また、出荷指示から実績返却等の倉庫内の業務を自動化することで省人化ができます。そして、自動梱包機やピッキングロボットに倉庫内作業を行わせることで、夜間や土日・祝日の庫内の作業が可能になり、ミスの低減にもつながります。

「はぴロジ」サービス

今述べた「分散出荷」「流通シェアリング」「自動化」を実現するサービスとして当社が始めたのが「はぴロジ」です。

「はぴロジ」は、全国の倉庫から分散出荷できる、クラウド型の流通プラットフォームシステムです。データを登録するだけで、あとは全自動で出荷まで行われるので、誰にでも簡単に使うことができます。

現在、「はぴロジ」に参画いただいている倉庫は37カ所あります。さらに、今年の4月に業務提携したシーアールイーの倉庫が1,400件ありますので、これらを組み合わせて分散出荷の拠点をどんどん増やしていく構想を現在進めています。

スキマを埋める「はぴロジ」

通常、受注情報やお客様情報は、倉庫や在庫管理のシステムにデータとして受け渡されますが、外部の倉庫を使用する場合、データの変換・加工作業をショップ側がやるのか、倉庫側がやるのかという問題が出てきます。この手間がかかる作業をどちらが担当するかは、ショップと倉庫の力関係で決まることが多く、グレーゾーンになっているのが実態です。そこで、「はぴロジ」は、サービスの一環として、スキマ部分のデータ変換・加工作業を行うことで、この問題を解決し、ショップと倉庫、双方の負担を減らしたいと考えています。

核となる2つの「はぴロジ」

現在の「はぴロジ」サービスには、2つの核があります。

1つは、荷主企業向けのサービスで、荷主が自社の在庫を倉庫に預けて、システムに出荷指示を登録するたけで、配送まで完結するという「はぴロジ物流アウトソーシング」サービスです。

もう1つは、倉庫向けのサービスで、「はぴロジ」で培ったノウハウが詰まった、さまざまな業態に対応する倉庫管理システム「はぴロジWMS」です。

「はぴロジ」が描く未来 ~はぴロジ経済圏の実現へ~

「はぴロジ」サービスは当初、ショップ受注データを倉庫へと伝送し、メーカーと倉庫のデータをつなぐサービスとしてスタートしました。

やがてこのサービスを利用してもらえる倉庫とショップさんが増えてきたので、荷主と倉庫の連携をよりシンプルにスピーディーに行う仕組みをつくり、同時にWMS(在庫管理システム)の提供も始めました。

そして、2017年に物流危機が顕在化し、分散保管・出荷サービスという新たな物流の提案を開始しました。まず、複数の倉庫でモノを管理していても、どこに何が何個あるかがすぐわかるシステムをつくりました。また、API(アプリケーション・プログラム・インターフェイス)連携によるECサイトとのスムーズなデータ連携・処理を可能にしました。

ここまでが現在実現できているサービスです。次に取り組みたいと思っているのが、食品、あるいはアパレル、大型商材といった、それぞれの専門の物流ネットワークの立ち上げです。これにより、倉庫の生産性アップ、配送コストの削減を目指したいと考えています。

最終的な夢としては、これらの専門のプラットフォームを基礎としたネットワーク、「はぴロジ経済圏」をつくり、全国で「はぴロジ」のトラックを走らせ、モノをぐるぐる回していきたいと考えています。どこかの大手の会社が利益を独占するのではなく、地域の倉庫業者や地域の事業をつなげて、皆がハッピーになれるような経済圏を実現したいと思っています。

講師紹介

株式会社ブレインウェーブ
http://www.bwave.co.jp/

はぴロジ エバンジェリスト
竹野 公仁(たけの まさと)氏

株式会社ブレインウェーブ
http://www.bwave.co.jp/

はぴロジ エバンジェリスト
竹野 公仁(たけの まさと)氏

IT系上場企業勤務を経由して株式会社ブレインウェーブに入社。
入社1年目より通販王国である福岡にて、支社の立ち上げに従事。

「通販と倉庫それぞれを理解していなければ、通販物流は分からない」の考えのもと、倉庫内の業務にも精通し、倉庫管理システム「はぴロジWMS」の開発リーダーも兼任。また、『はぴロジエバンジェリスト』として全国各地を飛び回り、物流プラットフォームサービス『はぴロジ』の提案や物流セミナーに複数登壇。通販企業を中心にバックヤード業務効率化のフルフィルメント提案を行なっている。

企業 株式会社ブレインウェーブ
サービス 「はぴロジ」

募集要項

イベント名 第49回CREフォーラム|『 EC物流を攻略する。 『はぴロジ』が目指す、これからのEC物流分散出荷プラットフォームによる新物流戦略。 』
日時 2018年 10月 19日(金) 14:30開場 15:00開始 16:40終了
会場 虎ノ門ツインビルディング西棟地下1階
東京都港区虎ノ門2-10-1
参加対象者 荷主・物流企業 様
参加費/定員 無料/70名限定 (定員数を超えた場合、申し込み期限前でも終了する場合があります)

本件に関するお問合せ

お問合せ先:
株式会社シーアールイー マーケティングチーム
担当:
山賀幸恵 (ヤマガ)
メール:
leasing_mail@cre-jpn.com
電話:
03-5572-6604

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