CREフォーラム レポート
京セラ株式会社

(レポート)手軽にはじめる京セラの物流DX

(レポート)手軽にはじめる京セラの物流DX

京セラ株式会社
通信機器事業本部 通信ソリューション営業部 ソリューション第2営業部 
責任者 大山 陽 氏

京セラの通信事業

京セラは1959年4月1日に設立しました。現在の事業セグメントは「コアコンポーネント」「ソリューション」「電子部品」の3体制になっており、私は「ソリューション」内のコミュニケーション部門に所属しています。コミュニケーション部門の売上構成は全社の10%を占めています。

私が所属するコミュニケーション部門・通信機器事業本部は、携帯電話やスマホなどの「携帯端末事業」、車載を中心とした「通信モジュール事業」、自社ブランドによる「IoT関連事業」を事業領域にしています。

通信機器事業本部のモノづくりは「ジャパンメイド」をコンセプトとしており、スマホなどの企画、設計、部品調達、製造、物流、販売、アフターサポートや端末の修理まで、国内一貫体制のもと、すべてのプロセスでお客さまと真摯に向き合い、価値あるソリューションを提供しています。

京セラの物流DX

今回のテーマである「手軽にはじめる京セラの物流DX」には、以下の3つのポイントがあります。

①スマホで業務改革……スマホやタブレットなど使い慣れたデバイスを利用する

②手のひらIoTで情報管理……後付けできるシンプルなIoTデバイスを利用する

③5Gを活用した点検業務改善……コンパクトながら安定した無線高速通信を実現する5Gデバイスを利用する 

これらに共通するのは、「大規模な投資をせずに業務効率化を実現する」という点です。

スマホで業務改革

はじめに、物流・倉庫における困りごとから説明します。大きく、以下の3つの困りごとがあると考えています。

①根強く残るアナログ作業

入庫・出庫時のチェック、棚卸などの在庫管理、配送時の確認などの業務において、紙のリストに書き込んだり、端末に手入力を行っている。そのためミスを防ぐことが難しく、事務所との往復や印刷待ちなど非効率な作業が発生している

②高い改善コスト

大規模な倉庫の自動化は効果が高い反面、投資コストがかさみ、実施できる企業や施設が限られている。また、バーコード読み取りで活用されるハンディ―ターミナルは機器自体のコストが高く、汎用性や拡張性といった面で十分ではない

③機器に厳しい作業環境

物流・倉庫の現場は、落下や衝突による機器の破損が起こりやすい環境であり、屋内外を行き来するため粉塵や雨による機器の故障が起きやすい

これらのお困りごとの解決には、ふだん使い慣れていてコストを抑えられ、アプリで拡張性を広げることも可能なスマホの活用が有効です。スマホを使って一人ひとりのアナログ作業を効率化することで、トータルで高い業務改善効果が見込めます。

実際に、スマホを使ってそれくらい作業を効率化できるか見てみましょう。

たとえば、とある小売業の企業さまでは、在庫管理時に入出庫を目視で数えてパソコンで手入力していました。それをスマホ+バーコードスキャナを導入することで、1時間かかかっていた作業が数分で完了し、正確な在庫数をリアルタイムで管理することが可能になり、入力ミスによる誤出荷が激減したそうです。

スマホでバーコードを読み取るメリットは「専用端末よりコンパクトで低コスト」「使い慣れたスマホなので操作が簡単で研修が不要」などです。また「作業場を動き回るので頑丈なスマホである」ことが大事といえます。

その点、京セラのスマホは「頑丈で使いやすい」のが特徴です。構造の工夫により耐久性を高め、米国国防総省が制定したMIL規格や、京セラの独自試験項目において耐衝撃、低温・高温動作、防水、防塵などを実現しており、厳しい現場環境での使用にも耐えられます。

また、軍手をつけたままタッチパネルを操作でき、通話終了後でも録音して大事な会話を聞き直すことができるなど、物流・倉庫での使いやすさを重視しています。

「頑丈で使いやすい」のはスマホだけでなく、タブレットも同様です。75㎝落下試験やガラス割れを想定した加圧試験をクリアしており、防水、防塵、耐薬品などに対応。

また軍手をつけたままの使用や、作業中に手を放しても端末を安定して保持できる4点式ストラップ、省スペースで事務所内に置きやすいマルチ充電台など、作業効率を高める各種アクセサリも提供可能です。

手のひらIoTで情報管理

京セラは、ワイヤレスですぐつながる、設置が容易なコンパクト設計のIoTデバイスを提供しています。

上記の3機種は、携帯電話と同じように通信SIMを挿して使用し、携帯電話と同じエリアで利用が可能です。

「KC4-C-100A」は、さまざまな機器と有線・無線でつなげることが可能なゲートウェイです。

「ビーコン対応GPSトラッカーGW」は、ビーコンとGPSを利用した屋内外の位置情報の把握や、ブルートゥースを使ったゲートウェイ機能で温度・湿度・CO2など複数のセンサーデータを集約・送信できるデバイスです。

おもな活用例に「屋内外のシームレスな位置測位」があり、トラックやフォークリフトに設置し、GPSで位置情報を取ることができます。また、トラックが通過したり停車する場所にビーコンを設置しておくことで、「トラックが入場口を通過した」や「いま作業スペースにいる」といったピンポイントの情報を取得できます。

「GPSマルチユニット」は、GPS、温度・湿度、加速度を送信できるデバイスです。活用例としては「医薬品の温度と位置を把握した品質管理」があります。本デバイスを持ち運び型のクーラーボックスに入れて電源を入れるだけで、商品ごと温度トレーサビリティや配送担当者の行動トレース、通い箱の位置把握などを行えるようになります。

具体例として、医薬品系物流会社・A社さまの事例を紹介します。A社さまは「ビーコン対応GPSトラッカーGW」と「GPSマルチユニット」を導入し、「物流トラックの位置と荷台温度管理」と「重要商品のトレーサビリティ」を実現。車両や輸送ボックスにIoTデバイスを取り付けるだけで、情報を管理できるようになりました。

5Gを活用した点検業務改善

京セラの5G対応デバイス「K5G-C-100A」は、AGVやドローンを5Gでネットワークにつなぐことで、安定した連続通信で映像を使った点検業務を行えます。また保守点検の箇所や計器数値のデータを解析することが可能です。

たとえばAGVによる自動点検は、AGVに高精細カメラを搭載し、「K5G-C-100A」で映像をネットワークに上げて遠隔で点検を行います。これまで人の巡回によって目視で施設内のデータを収集していたものを、AGVでデータを取得、システムでデータ管理・報告書作成を自動化することで、客観的な判断が可能。また複数のデータから不具合を予測することで、設備の故障や事故を未然に防ぐことができます。

また、ドローンでは「K5G-C-100A」を用いたリアルタイム遠隔点検が可能。これまでは、ドローンが地上に戻ってから映像データを確認し、場合によって対象箇所の撮り直しが発生していましたが、「K5G-C-100A」でドローンの映像を5Gでクラウドに送信することで、さまざまな地点の担当者がリアルタイムで現場映像を確認し、映像をクラウド保存できるようになりました。

京セラの物流DXの導入方法についてより詳しく聞いてみたいと思われましたら、ぜひ一度お打ち合わせをさせていただければと存じます。

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■講師
京セラ株式会社 通信機器事業本部 通信ソリューション営業部 ソリューション第2営業部 責任者 大山 陽 氏

募集要項

日時 2023年8月24日(木) 16:00~17:00
会場 オンライン受講(Zoom)
参加対象者 荷主・物流企業 様
参加費/定員 参加費無料 / 定員100名

本件に関するお問合せ

お問合せ先:
株式会社シーアールイー マーケティンググループ
担当:
瀧川(タキカワ)
メール:
leasing_mail@cre-jpn.com
電話:
03-5570-8048

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