トラックバースにおける高さの重要性とは?高床式についても解説

CREコラム

トラックバースにおける高さの重要性とは?高床式についても解説

トラックバースの高さは、物流現場での安全性や作業効率を左右するきわめて重要なポイントです。適切な高さを確保することで、積み下ろし作業がスムーズになり、ドライバーや作業員の負担が大きく軽減されます。
一方で、高さが合わないと段差が生まれ、事故リスクや作業ロスが増える原因となる場合もあります。物流効率化や人手不足への対応が求められる昨今では、バースの高さを含めた倉庫や設備選びはより重要になっています。
この記事では、物流分野に強みを持つシーアールイーが、ヤードやプラットフォームの違いから、高床式と低床式の特徴、高さ調整方法に至るまで幅広く解説します。

トラックバースの基礎

トラックヤード・プラットフォームとの違い

トラックバースとは、車両を横付けして積み下ろし作業を行うスペースで、作業効率や安全性に直結する重要な場所です。これに対し、トラックヤードは車両の待機や回転を含めた広いエリア全体を指し、ヤードが広ければ車両の運用効率が向上します。一方で、プラットフォームは倉庫の床とトラックの荷台を接続する設備で、フォークリフトなどの荷役機器をスムーズかつ安全に活用できるよう設計されています。

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トラックバースの高さが重要な理由

トラックバースの高さは、荷役効率と安全性の双方に直結する重要な要素です。倉庫の床と車両荷台の高さの差を最小化できれば、フォークリフトやハンドパレットのトラックへの進入がスムーズになり、荷役時間の短縮や作業員の負担軽減につながります。特に高床式バースは大型トラックの荷台高さに適合しているため、貨物の荷下ろしを効率的に行うことが可能です。一方、低床式は小型車両への柔軟な対応が可能ですが、トラックの荷台の高さとの差を解消する設備や工程が必要となる場合が多く、効率性の面では制約が生じやすい傾向があります。高さが適切でない場合には荷さばき時間が増えるだけでなく、人や車両の転落など重大な事故リスクを招く可能性があるため、自社に合った倉庫を選ぶことが重要です。

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安全性の確保と事故リスクの軽減

バースと荷台の高さが適切であれば、作業者は無理なく荷役を行うことができ、安心・安全な作業環境につながります。
一方で、高さに大きなズレがあると、人や車両の落下事故につながるリスクが高まり、積み下ろしの際に荷物が崩れるなどのトラブルも発生しやすくなります。こうした事故や損失を防ぐためにも、バースと荷台の高さが適切でない場合には、段差対策や補助設備の導入は重要です。

高床バースと低床バースの特徴

倉庫の床の高さは、荷役作業の効率性や施設の設計方針に大きく影響します。代表的な形式としては、高床式と低床式の2種類があり、それぞれに適した用途や運用の考え方があります。どの方式を採用するかは、取扱貨物の特性や施設規模、運用方針によって判断されるため、次にそれぞれの特徴を整理していきます。

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高床バースの特徴

高床バースは、トラックの荷台と床の高さを合わせやすく、スロープやリフトを介さずにフォークリフトを荷台に直接進入させることができます。そのため、荷役効率の向上や作業員の負担軽減に寄与します。さらに倉庫の床が地面より高いため、ほこりや害虫・ねずみの侵入を防ぎやすく、精密機器やアパレル品などの商材に適しています。床が高いことから通気性、排水性の向上により水はけの面でも優れており、保管環境を安定させやすい点も強みです。
こうした特徴から、大型車両の出入りが多い物流倉庫や、衛生面・品質管理を重視する商材を扱う事業者にとって、高床バースは有力な選択肢となります。

低床バースの特徴

低床バースは、地面と床がほぼ同じ高さに設計されるため、建築コストを比較的低く抑えられるのが大きなメリットです。段差が小さいことで車両の出入りもスムーズで、重機を使用する荷役作業が行いやすい特徴があります。。特に、飲料や紙などの重量物、建材などの長尺物は、ウイング車で輸送されることが多いことから、トラックの横から荷物を取り出せる低床バースは、これらの商材の取り扱いに適しています。
一方で、高床式と異なりトラックからの荷下ろしについて重機を用いないケースには適しません。ロールボックス等の荷卸の場合にはトラック側にパワーゲートなどの昇降設備を備えた車両が必要となります。また、低床の名のとおり床が低いことから、ほこりや砂、雨などの環境に対する影響が発生しやすいことも特徴の一つです。

トラックバースの高さを調整する方法

トラックの種類や荷台の高さはさまざまで、荷役を行う上でのバースとトラック荷台の高さ、隙間の調整は必要です。こうした高さや隙間を調整する設備の一例を紹介します。

ドックレベラー(ドッキングリフト)

ドックレベラーは、バース側とトラックの荷台との間を橋渡しするように設置される可動式の床板です。床の高さをリフトアップし、トラックの荷台と高さを同じにすることでフォークリフトなどをスムーズに移動させることができます。
この設備を導入すれば、トラックの荷台の高さが多少異なっていても、橋渡しができ荷役作業を行えるのが大きなメリットです。また、荷下ろしや積み込み作業における安全性も高まり、転落や積載物の落下事故を防ぎやすくなります。

昇降式プラットフォーム・ランプ

昇降式プラットフォームやランプは、電動や油圧式の仕組みで床を上下に動かし、トラック荷台との高さを合わせる装置です。ドックレベラーが主に荷台との小さな高さの差を調整するのに対し、昇降式プラットフォームはより大きな高さの違いにも対応できるのが特徴です。そのため、異なる種類のトラックが出入りする現場や、荷台高さの変動が大きいケースでも柔軟に運用できます。さらに、幅の広いタイプを導入すれば複数の作業者が同時に作業でき、荷役効率を大きく高められます。

まとめ

トラックバースは荷役効率や安全性に直結する重要な設備であり、企業の物流競争力を左右します。高床・低床のどちらを採用するかなど、自社の運用方針に適した倉庫を選ぶことが大切です。
こうした条件に合う倉庫をお探しの際には、CRE倉庫検索サイトをご活用ください。全国の貸倉庫情報を掲載しており、設備仕様や立地条件から簡単に検索できます。その他にも、物流効率化や施設運用に役立つコンテンツも豊富に揃えております。

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