物流コストを削減する方法とは?コスト内訳も分かりやすく解説

CREコラム

物流コストを削減する方法とは?コスト内訳も分かりやすく解説

企業活動において物流は欠かせない機能ですが、近年は人手不足や燃料価格の上昇などにより物流コストが増加する傾向にあります。特にEC市場の拡大や多頻度配送の増加により、物流コストの最適化は企業経営において重要な課題となっています。
では、どのようにして物流コストを抑え、持続可能な経営につなげていけばよいのでしょうか?

本記事では、物流に強みを持つシーアールイーが、物流コストの基本や内訳、企業が実践できる具体的な削減施策までを、独自の視点でわかりやすくご紹介します。

物流コストとは

物流コストとは、商品の輸送・保管・荷役・管理など、物流活動を行うために必要となる費用の総称です。企業のサプライチェーンにおいて物流は欠かせない機能であり、製造業・小売業・EC事業など多くの業種で発生する重要なコスト項目となります。
一般的に物流コストは、輸送費・保管費・荷役費・物流管理費といった複数の費用によって構成されています。これらのコストは、物流拠点の立地や在庫量、配送方法、物流オペレーションの効率などによって大きく変動します。

また、物流コストは企業の売上高に対して一定の割合を占めることが多く、業種によっては売上高の数%から10%以上を占める場合もあります。そのため、物流コストを適切に管理し最適化することは、企業の収益性や競争力に大きく影響するといえます。

物流コストの内訳

物流コストを削減するためには、まずコストの構造を理解することが重要です。物流コストは主に「輸送費」「保管費」「荷役費」「物流管理費」の4つの要素で構成されています。

輸送費

輸送費は、物流コストの中でも最も大きな割合を占めることが多く、商品の配送や輸送にかかる費用を指します。輸送費は主に「調達輸送費」「社内輸送費」「販売輸送費」の3つに分けられます。
企業によっては物流コストの半分以上を輸送費が占めることもあり、物流コスト削減を検討する際にはまず輸送費の見直しが重要になります。近年はドライバー不足や燃料価格の上昇により輸送費が増加する傾向にあり、配送効率の改善や輸送方法の見直しが企業に求められています。

保管費

保管費は、物流センターや倉庫で商品を保管するために発生する費用です。保管費は主に「製品保管費」と「資材保管費」に分けられます。庫量が多い場合や保管期間が長い場合には、保管費が増加する傾向があります。特に需要予測が難しい商品では過剰在庫が発生しやすく、倉庫スペースの圧迫や保管コストの増加につながることがあります。
そのため、適切な在庫管理や在庫回転率の改善は、保管費を抑えるうえで重要な取り組みとなります。

荷役費

荷役費とは、物流センターや倉庫内で商品を取り扱う作業にかかる費用のことです。具体的には、商品の入荷作業、保管作業、ピッキング、梱包、仕分けなどの作業に関わる人件費や設備費が含まれます。
特にEC物流では、小口出荷や多品種の商品管理が求められるため、ピッキングや梱包作業の負担が大きくなりやすく、荷役費の割合が高くなる傾向があります。
倉庫内の作業効率を改善することは、荷役費の削減だけでなく物流全体の生産性向上にもつながります。

物流管理費

物流管理費は、物流業務を管理・運営するために必要となる費用です。具体的には物流システムの運用費、管理部門の人件費、情報管理費などが含まれます。

近年は物流業務の効率化を目的として、WMS(倉庫管理システム)や配送管理システムなどの導入が進んでいます。こうしたシステムは初期投資が必要となるものの、作業効率の向上や人的ミスの削減につながるため、長期的には物流コスト削減に寄与する場合が多いとされています。

物流コストの比率

日本ロジスティクスシステム協会(以下JILS)が実施している「物流コスト調査報告書(2024年度版)」によると構成比率は以下のようになっています。
分類別でみると、輸送費が56%と全体の半分以上を占めていますが、「その他」の中身には倉庫運営における項目も含まれていることから全体でみると輸送と倉庫運営のコストはおおよそ6:4の比率となっています。

物流コストの削減方法

物流コストを削減するためには、単に費用を削減するのではなく、物流オペレーションや物流ネットワーク全体を見直すことが重要です。ここでは代表的な物流コスト削減の方法を紹介します。

倉庫内作業手順の最適化

コスト削減における最初の一手は各工程の作業手順の最適化です。商品や機器を触る回数(タッチ数)、同一の場所で作業内容の切り替えを行ういわゆる段取り替えの発生回数や要する時間、作業者の工程内での移動距離・歩数、作業態勢の切り替え頻度等、時が経過すれば商品の流れや運用も移り変わる中において現在の作業手順が最適な状態で追いついているのかの視点です。

省人化機器の導入等と比較すると非常に地道な活動にみえますが、物流においては基本の活動です。一つ一つの効果は小さくとも定常的に生産性の底上げが見込めると共に、将来的にピッキングや仕分け業務などの省人化機器の導入を検討する際に有効な検討材料となることで、中長期的なコスト削減と生産性向上を見込むこともできます。

倉庫工程間のスループットの改善

作業工程内の手順最適化がなされた次に行うのは工程同士のスループットの改善です。作業工程の視点から倉庫全体の工程間に目をむけましょう。次工程を待っている商品が許容範囲以上に滞留をしていないか、複数の前工程を持つ工程において必要以上の待ちが発生していないか等の視点です。工程単独では見えにくい人の配置、レイアウトの改善につながるでしょう。PERT図のようなツールを用いると整理もしやすくなります。
スループットの改善は生産性の向上だけでなく、繁忙期等の物量が増加した際のハンドリングにも活用できるでしょう。

製販計画と物流計画の連動性の向上

倉庫内オペレーション、輸送全体に対する改善要素として製造/仕入・販売計画と物流計画の連動は非常に重要です。製造/仕入計画との連動は入荷や保管における改善をもたらし、販売計画との連動は出荷作業や輸送面での改善を図る要素となります。
全体物量だけでなく、販路の増減や輸送先の増減、輸送先毎の荷量や納品時間などの条件面の変化をつかむとともに、納品先の条件がこう変わる事ができれば効率的になるなどの議論を部門を超えて実施することが生産性のみならず売上や顧客との信頼関係の向上にもつながります。

物流拠点の集約

物流拠点の集約も、物流コスト削減に効果的な施策の一つです。複数の拠点を持つ企業では、拠点ごとの管理費や維持費、輸送コストの増加といった課題を抱えていることがあります。まずは各倉庫の荷物量を確認し、スペースに余裕があるかを見直してみましょう。もし複数の拠点に余裕がある場合は、集約化を進めることで固定費の削減が可能になります。また、商品を1か所に集約することでトラックの積載率が向上し、同じ輸送コストでもより多くの商品を運べるようになるため、輸送効率の向上にもつながります。
注意点は拠点集約とお客様への提供サービスレベルのバランスです。集約を検討する上ではそれぞれの拠点に紐づく関係先の理解・調整を怠らないように注意しましょう。

共同配送の仕組みを作る

共同配送は、複数の卸売業者やメーカーが同一の納品先に対して荷物をまとめて配送する仕組みです。これにより、トラックの積載率を向上させることができ、配送回数や走行距離を削減できるため、輸送コストやCO₂排出の抑制にもつながります。
特に2024年問題によって、トラックドライバーの労働時間が制限され輸送能力が減少している現在、限られたリソースで効率的に配送を行う手段として注目されています。
ただし、複数の事業者が関与するため、配送ルートや時間、費用負担の配分などについては事前に明確な取り決めを行い、運用上のトラブルを避ける必要があります。協業体制の構築や情報共有の仕組みも重要なポイントとなります。

物流システムを導入する

物流システムとは、輸送・保管・荷役・包装・流通加工の一連の工程を管理するシステムです。物流業務を一元管理することで効率的な在庫・入出庫・配送管理が可能になり、作業効率の向上や作業品質の向上などが期待できます。
代表的な物流システムには以下が挙げられます。

◆倉庫管理システム
倉庫管理システム(Warehouse Management System:WMS)は、倉庫の物流プロセスを効率化するためのシステムです。
商品を番号やバーコードなどで管理することで、人によるチェックを機械的なチェックに置き換えることができます。また倉庫内の在庫の可視化や倉庫全体の作業進捗の把握も容易になるメリットがあります。将来的に省人化設備の導入を検討するうえでは倉庫管理システムは必須といえる仕組みです。

他にも最新のテクノロジーを利用した業務の自動化なども行われています。配達先への輸送にドローンを利用するほか、コンテナを2台連結したダブル連結トラックなどの試みがあります。
AIを導入することで業務の自動化が期待されており、日本ではまだ実用化されている技術は少ないですが、自社で導入できる分野、可能性をチェックしておくとよいでしょう。
こうしたテクノロジーを利用することで「人手不足の解消」「配送コストの削減」「配送時間の短縮」などが期待できるでしょう。

まとめ

今回ご紹介したように、物流コスト削減には様々な手段があり、自社にとって最適な拠点を見つけることも、結果的には物流コストの削減につながります。


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